テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」に、宮崎市の7歳女児から「なぜネコの目は暗いところで光るの?」という質問が寄せられた。絵本などで光るネコの目を見て疑問を持ったという。疑問を解消すべく、獣医師や動物園への取材を通して徹底調査した。
ネコの目の秘密は「タペタム」

えみりちゃん(7)の疑問に答えてくれたのは、宮崎市にあるミモザ動物病院の院長、藤﨑由香獣医師だ。藤﨑獣医師は「ネコの目には眼球の奥に網膜という光を感じる膜があり、その網膜の中にタペタムと呼ばれる反射板が入っている。この反射板に光が反射するので目が光って見える」と説明する。

タペタムの役割とは?

では、なぜネコの目にはタペタムが必要なのだろうか。
藤﨑獣医師によると、「タペタムでわずかな光を反射することで、光を増幅し、薄暗いところでもより鮮明に見えるようになる」という。

「今はおうちの中で飼っているのであまり必要ないが、野生で暮らしていた頃は狩りをして獲物を仕留めていたので、薄暗いところで見えたほうが有利になる」と藤﨑獣医師は説明する。

「タペタムはネコだけでなく、犬や魚、イルカなど、結構いろんな動物が持っている」とのことだ。
夜の動物園に行ってみると…

取材班は、宮崎市フェニックス自然動物園に協力を依頼し、閉園後に動物の目が光る様子を撮影した。

ムササビ(リス科)は、光る目がはっきりと確認できた。

世界で最も大きいネコ科の動物であるトラも、ギラリと光る目をしていた。

ラマ(ラクダの仲間)やシカも、目が光っているのが確認できた。

宮崎市フェニックス自然動物園の竹田正人園長によると、夜行性の動物はほとんど目が光るという。
まとめ

「なぜネコの目は暗いところで光るの?」というえみりちゃんの質問に対する答えは、「ネコの目の中には、人間の目にはないタペタムと呼ばれる鏡のような膜があるから」というわけだった。
(テレビ宮崎)