長崎県では11日、長崎南部で3回にわたって線状降水帯が発生し、猛烈な雨や非常に激しい雨が降り続いている。11日昼前にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があり、厳重な警戒が必要だ。

島原と長崎で時間雨量110ミリ

長崎県では記録的短時間大雨情報が発表され、午前1時30分島原市付近で約110ミリ、午前3時に長崎市付近で約110ミリの雨が降ったとされている。

がけ崩れなどの被害も
がけ崩れなどの被害も
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長崎市大浜町ではブロック塀が倒れて車などに被害も出ていて、各地で土砂災害なども発生している。

長崎市の飽の浦トンネル付近
長崎市の飽の浦トンネル付近

長崎地方気象台によると、長崎県南部では、11日未明から朝にかけて3回にわたり線状降水帯が発生。非常に激しい雨が同じ場所で降り続き、命に危険が及ぶ土砂災害や洪水による災害発生の危険度が急激に高まっている。

午前6時8分に発表された「大雨と落雷及び突風に関する長崎県気象情報」によると、九州北部地方にある前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定となっている。

午前9時の予想天気図
午前9時の予想天気図

このため南部、北部、五島では、11日昼過ぎにかけて、局地的に雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降るおそれがある。また、壱岐・対馬では12日にかけて激しい雨や非常に激しい雨が降るおそれがある。

これまでの大雨で地盤が緩んでいる所があり、少しの雨でも土砂災害が発生するおそれがあり、落雷や竜巻などの激しい突風が発生するおそれもあるとしている。

振り始めの降水量 壱岐芦辺で375.5mm

降り始め(午前8時)から11日午前5時までの降水量(アメダスによる速報値)
  壱岐市芦辺    375.0ミリ
  壱岐空港     374.0ミリ
  雲仙岳      367.0ミリ
  島原       286.0ミリ
  長崎市南山手町  243.0ミリ
  五島市木場町   242.0ミリ
  福江空港     235.0ミリ
  諫早       233.5ミリ
  新上五島町有川郷 227.0ミリ

[雨の予想]
11日に予想される1時間降水量は多い所で、
  南部    80ミリ
  北部    60ミリ
  壱岐・対馬 50ミリ
  五島    80ミリ

12日に予想される1時間降水量は多い所で、
  南部    20ミリ
  北部    20ミリ
  壱岐・対馬 40ミリ
  五島    20ミリ

11日午前6時から12日午前6時までに予想される24時間降水量は多い所で、
  南部    250ミリ
  北部    150ミリ
  壱岐・対馬 120ミリ
  五島    250ミリ

その後、12日午前6時から13日午前6時までに予想される24時間降水量は多い所で、
  南部    60ミリ
  北部    60ミリ
  壱岐・対馬 80ミリ
  五島    30ミリ
線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがある。

11日夜遅くにかけて土砂災害、11日昼前にかけて低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒、また、落雷や竜巻などの激しい突風に注意が必要だ。
発達した積乱雲が近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めるよう呼び掛けている。

大雨による影響で、JR九州の在来線は運転見合わせの区間も。また九州各地を結ぶ高速バスも一部運休や運行見合わせとなっている。

(テレビ長崎)

テレビ長崎
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