水族館に行くともちろん見るのは、イルカやペンギン、サメ、クマノミなどそこにいる生きものたち。
私たちはきれいに掃除された水槽を通して、生きものたちの様子を眺めているが、水族館の職員はどうやってこの水槽を掃除しているのだろうか。一度は考えたことがあるかもしれない。
美術史学専攻から水族館に就職し、飼育員と社会教育係を務めた経験を持つ、イラストレーター・なんかの菌さんのコミックエッセイ『水族館飼育員のただならぬ裏側案内』(集英社インターナショナル)から、一部抜粋・再編集して紹介する。
油断ならない水槽掃除
飼育員がほかの園館に行ったときに気になること第1位は「掃除ができているか」だ(当社調べ)。
ガラス面にコケが残っていると、姑(しゅうとめ)ばりに気になってしまう。それこそが、彼らが自分たちの水槽で毎日のように気をつけていることだからだ。

【飼育員のお掃除道具】
・スクレーパー
水槽についたコケを落とす。角度が重要。
・メラミンスポンジ
ご存じ、お掃除の友。傷がつくこともあるので、使いどころに注意。
・軍手
ガラス面に傷をつけないようやさしく磨く。
・たわし
擬岩(本物の岩に似せたもの)や壁を磨く。ちゃんとしたメーカーでないとすぐへたる。