電車での“ノイキャン”に注意

田中さんはイヤホンのノイズキャンセリング機能にも注意が必要と話す。雑音を軽減できるが、周りへの配慮が欠けがちになるという。

「ノイズキャンセリング機能は集中できますが、周囲の状況が分かりにくく、環境音も聞こえにくいです。リュックの扱いも雑になりがちになると感じています」

イヤホンは周りの状況をよく見て(画像はイメージ)
イヤホンは周りの状況をよく見て(画像はイメージ)

電車が混みそうな時はイヤホンをつけない、ノイズキャンセリングを使わないのもアリだ。

田中さんは「リュックの望ましい扱い方は、電車の混雑度や自分がいる位置でも変わります。大事なのは気遣いを忘れず、臨機応変に対応することではないでしょうか」と話す。

小さな意識の積み重ねによって、リュックでのモヤモヤは減っていくかもしれない。

田中大介(たなか・だいすけ)
慶應義塾大学文学部卒業、筑波大学大学院人文社会科学研究科修了。現代都市のインフラ(公共交通、消費空間、情報環境など)の社会的編成と、そのユーザーの経験様式の構造と変容について、社会学的に研究している。著書に『電車で怒られた! 「社会の縮図」としての鉄道マナー史』(光文社新書)などがある。

プライムオンライン特集班
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