ドラマの放送で脚光を浴びる松江ゆかりの文豪・小泉八雲。
その親友・西田千太郎が暮らした松江市の旧家をギャラリーに、八雲とセツ夫妻、西田千太郎をテーマにしたアート作品展が、10月23日から始まりました。
玄関に並べられた火鉢、中には水をたたえ、八雲の写真が収められています。
水を注いで、その音色と水面が揺らぐ様子を楽しみます。
松江市で23日から始まったアート作品展。
出雲市のアーティスト・高嶋敏展さんが、松江ゆかりの文豪・小泉八雲と妻・セツ、そして八雲の親友、西田千太郎を題材に制作した約30点の体験型の作品が展示されています。
会場となったのは、松江市の古くからの住宅地・新雑賀町にある西田千太郎の旧居です。
千太郎は八雲が勤務した松江中学の同僚で、八雲とセツの出会いを取り持ったと伝えられますが、その事実はあまり知られてはいません。
そこで、10月から八雲とセツをモデルにしたドラマの放送が始まったのをきっかけに千太郎についても広く知ってもらおうと、今回、30年以上空き家だった旧居を作品展の会場に活用しました。
櫃田優果記者:
会場に並べられた箱をあけてみると、写真と八雲の直筆草稿のコピーが中に入っています。
会場に並ぶ箱には、高嶋さんが撮影した旧居の写真や、庭から見つかったオブジェ、松江を離れるまで20回余りこの屋敷を訪ねた八雲がよく手にしていたと言われるラムネの瓶…かもしれないガラスの破片も…会場を訪れた人は箱を開け、八雲や千太郎が生きた時代と今を生きる自分たちの時間が交わる瞬間を楽しんでいました。
アーティスト・高嶋敏展さん:
この展覧会をきっかけに、もうちょっと西田千太郎という人を知ってもらえたらいいなと思います。八雲がいて、千太郎がいて、皆さんの時間があって、120年くらいの時間を一緒に僕の作品と感じてもらえたら嬉しいです。
この作品展は10月26日まで、松江市新雑賀町の西田千太郎旧居で開かれています。