電車で特にうんざりするのが「満員電車」だ。見知らぬ人とぎゅうぎゅう詰めになったり、降りたくても前に進まなかったり…。
通勤時間帯のこうした悩みはどのように対処すればいいのだろうか。鉄道のマナー問題を社会学の視点で研究する、日本女子大学人間社会学部の教授・田中大介さんに聞いた。
「できることができない」がストレスに
満員電車ではどうしてもイライラしてしまうが、その要因は主に2つあると田中さん。

1つ目は「体の自由が極端に制限される」状態だ。人がどんどん乗ってくるので、身動きがほぼできなくなるほか、見知らぬ人と常に触れていることでの息苦しさも感じる。
「特に子供、女性、年配の方など体格が小さい人にはつらい環境です」

2つ目は「不快な気分をそらしにくい」ジレンマだ。スマホが普及したことで、電車でもさまざまなコンテンツが楽しめるようになったが、この“電車内での快適さ”が、フラストレーションを引き起こすという。
「電車ではスマホでネットを見たり、ゲームをしたり、音楽を聞いたりされますよね。ただ、満員電車ではスマホを取り出すことも難しい。不快な気分をそらせません。『普段ならできることができない落差』によって、不自由さをより強く感じてしまうんです」
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