「クスクスは、パスタと同じで一度粉にした小麦を丸めたもの。ブルグルは、小麦を砕いただけの、“自然のまま”であるという違いがあります。ブルグルは西アジアや中東、ヨーロッパ、インドまで幅広い地域で食べられていて、中東エリアではお米の代わりによく食べられています」
挽き方には数種類あり、マルレが扱っているのは、1935年創業のトルコの食品メーカーDuru Bulgurの「粗挽き」と「細挽き」の2種類だ。クスクスとよく間違われるのが「細挽き」で、「粗挽き」は小麦が原型をとどめており、戻すと黄色い麦飯のような見た目になる。

小粒で食べやすい細挽きはサラダやスープの具材に、もちもちで歯ごたえのある粗挽きは、ピラフやリゾットに、と使い分けることができる。
お湯で戻すだけで食べられ、洗う必要もない。
お湯の量はブルグル1に対して2の割合。細挽きは5分程度、粗挽は15分程度で食べられるようになる。ただし粗挽きはかなり歯ごたえがあるので、好みによってさらに時間を置いてから食べてもよい。
どちらも小麦の香りがほんのりと感じられるクセのない優しい味わいだ。
実はスーパーフード!?
栄養面の特徴も見ていこう。
オネルさんが「自然のまま」と言うとおり、ブルグルは、精製・精白していないため、ふすま(表皮)や胚芽、ぬかなどが付いている。
「そのため栄養が残りやすく、お米やパスタに比べても栄養が豊富。低GI食品で、血糖値が上がりにくいという特徴もあり、海外ではスーパーフードとして知られています」(オネルさん)
Duru Bulgurの日本語サイトによると、「粗いブルグル」の場合、食物繊維は米の2倍以上、カリウムは3倍以上、ビタミンB1・B2も3倍以上となっている。
「中東では肉をよく食べますが、食物繊維が豊富なブルグルを一緒に食べることで消化が良くなり、お腹が苦しくならないのです」(同)