2025年6月2日、国の特別天然記念物「ニホンカモシカ」が名古屋の住宅街に現れました。市や警察は、人への危害がない限りは捕獲しない方針で、見守りを続けています。
■名古屋の閑静な住宅街に出現…住民「タヌキは来るけどシカは…」
名古屋市名東区の住宅街の中にある、廻間(はざま)公園。昼下がりの公園をゆっくりと歩いていたのが「ニホンカモシカ」です。黒っぽい顔に鋭い角が特徴です。

市や警察によりますと、5月30日から名東区や守山区で「角のある動物がいる」「シカのようなものがいる」など通報が相次ぎました。
6月2日朝からは、廻間公園でゆっくりと歩き回ったり、寝そべったりする姿が見られました。

思わぬ珍客に、地元の住民は…。
地元の住民:
こんなところにシカが、びっくりしました。タヌキがうちの庭にしょっちゅう来るんです。だけどカモシカは初めてです。
地元の生徒:
(学校の先生から)「あまり近づかないで。目を合わせない方がいいよ」と言われました。
■捕獲はしない方針…市の担当者「何とか山に帰ってほしい」
しかし、気になることもあります。ニホンカモシカは後ろ脚をひきずるような歩き方をしていて、喉が渇いたのか、公園の蛇口の下に顔を突っ込む様子も見られました。

地元の住民:
足が悪いのかな?大人しそうですよ。もう疲れちゃっているのかなと思いますね。
ニホンカモシカは特別天然記念物で、市や警察は、人への危害がない限りは捕獲しない方針で、代わる代わる見守っています。

市によると、守山区の東谷山や瀬戸市の山から迷い込んだ可能性があるということで、担当者は「何とか山に帰ってほしい」と話しています。
(東海テレビ)