日本維新の会の吉村代表は、コメ価格が高騰する中、「コメを買ったことがない」などと発言した、江藤前農水相が21日に辞任したことについて、「むしろ大事なのはコメの価格、コメ政策を含めてどう対応するのか」と指摘し、コメ政策を改めるべきだと主張した。
そして「もっと生産を強化すべき」と、生産量を増やすよう訴えたほか、価格を下げるためには「輸入米をもっと認めていい」と話した。

■「コメ政策の失敗認めるべき 実際コメ不足になっている」
吉村代表は21日の記者会見で江藤前農水相の辞任についての受け止めを聞かれ、「『そんな発言するの』っていうのが正直なところ」と述べたうえで、次のように述べた。
維新 吉村代表:むしろコメの価格を、本当にきちんと政策も含めて対応するのか、そして今のコメが非常に大きく値上がり(していること)についてどう対応するのか、その対応が重要だと思っています。
新しく大臣が就任ということですけれども、やはり僕自身は思うのは、(コメ価格高騰の)背景にあるのはJAと自民党の繋がり。それによるこれまでの『官がコメの需給を調整しようとする政策』の失敗、これをまず認めるべきだと思います。実際、コメ不足になっているわけですから、1年で2倍値上がりしてるわけですから。
■吉村代表「コメの生産強化を」作りすぎなど状況変わったら『国が最低このぐらいは買い取る』など制度の提案も
そして吉村代表は、コメをめぐる今後の政策について、現在も「事実上の減反政策が続いている」と指摘し、これをやめて生産量を増やすべきと主張した。
維新 吉村代表:生産の抑制から生産の強化をするべきだと思います。日本の主食ですから、どんどん、どんどん、生産を強化して、そういった方向に大きく舵を切るべきで、『官で値段は下がらないようにするために調整しましょう』というのはもうやめるべきだと思います。
日本のコメというのは、非常に品質もいいですから、日本国民の需要以上に生産すれば、どんどん海外に輸出すればいいと思いますし、もし状況が変化して、あまりにも作りすぎて、問題が生じたということがあれば、食料安全保障という観点からも、例えば『国が最低このぐらいは買い取る』という農家さんに対する安心を保障した上で生産強化をしていくということが重要だと思います。
※「事実上の減反政策」…「減反政策」は、コメ価格が下落しすぎないことなどを目的に、生産量(作付面積)を減らすもので、2017年に終了した。
しかしその後も、国が生産量の目安を示していたり、別の作物の栽培に転じる農家に交付金を支払ったりすることが「事実上の減反政策」と指摘されている。
■「輸入米もっと認めていい」「輸入米を制限しているから、高いコメしか選択肢がない」
その上で、「安いコメ」を流通させる方法として、「輸入米をもっと認めていい」と提案した。
維新 吉村代表:僕は輸入米をもっと認めていいと思います。これも賛否いろいろあると思いますが、正直言ってカリフォルニア米でも結構おいしいです。
日本のコメのほうが圧倒的においしいですけど、食べられないかというと、カリフォルニア米も全然食べられる。お味も良くなっています。
僕は子供のとき、1回コメ不足があったんですけど、この中の人(会見出席の若い記者)は体験したことないかもしれませんが、あのとき『外国産のコメはまずいな』とすごく思ったんですけど、今は技術も進んできてて、日本のコメも『うかうかしてられないな』と思ったほうがいいと思います。結構それなりの味です。
ですから、ある意味外国産米の輸入というのを、拡大すれば、安くお米は実はいつでも手に入る状態なんです。今の日本国民っていうのは。輸入米を制限しているから、高いコメしか選択肢がないということになっています。
(関西テレビ 2025年5月21日)