上野さんによれば、気を付けたいのは、においや汚れが部屋に付着すること。特に「たばこ」「ペット」「落書き」の3つは要注意だそう。

「においや汚れの付着は通常の使用の範囲とは言えません。除去するための費用が100万円を超えるケースもあります。(子育て世帯が住む)2LDK~3LDKのハウスクリーニング代は3~8万円程度が目安ですから、いかに高くつくかという話です」

たばこのヤニが染み付いたり、ペットのにおいや糞尿の汚れが残ったり、柱や壁紙が傷ついたりすると、原状回復の負担も増えやすい。
たばこは室内で吸わない、ペットを飼うなら「ペット飼育可」の物件を選ぶ、こんな意識を持つだけでも退去時の出費は抑えられるそう。
「ペット不可の物件でペットを飼うのは、ルール違反です。短期間預かっただけでもにおいがつくことがあるので、注意しましょう」
床や壁紙の落書きにも注意!
子供が床や壁紙にした落書きも、原状回復の対象だ。床はカーペットを敷いたりできるが、壁紙は張り替えが禁止されている物件が多く、入居者がリカバリーすることは難しいという。

「自分で修復しようとすると、かえって壁紙を傷つけかねないので、落書きしてしまった場合は管理会社や大家に相談しましょう」
このほか、退去時に後悔しないためのポイントが日常の生活習慣だ。