東京・靖国神社で23日、桜の開花が発表され、多くの人々が歓声を上げた。また、三重県の桜の名所では、水面に反射する桜など“奇跡の一枚”を撮影しようとする観光客らで賑わった。
一方、東京・上野公園では、桜の枝を引っぱるなど、海外観光客による迷惑行為が相次いでいた。

桜の開花ラッシュに観光客殺到

東京・靖国神社では、多くの人が桜の開花宣言を心待ちにしていた。

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気象庁の職員:
6輪認められましたので、東京は開花で観測させていただきます。

記者:
開花発表と共に、周りからは拍手が起きています。

23日午後2時頃、気象庁は東京で桜が開花したと発表。2024年より5日早い開花宣言となった。

列島で続く桜の開花ラッシュ。夏日となった23日午前11時頃、東京・台東区にある上野公園では、早くも花見客でごった返していた。

記者:
まったく前に進めないほど、多くの観光客で賑わっています。

外国人観光客も桜に夢中

ソメイヨシノは多くが蕾だが、早咲きの桜が満開となりたくさんの人が写真撮影に夢中になっていた。

横浜から来た花見客:
本当に春が来たなという感じ。人手も多くて活気も感じられて、いよいよ春かな。

山形から来た花見客:
今年初めての桜。格別です。暖かくなって、花見するには良い気分。

外国人観光客は、日本の桜に大興奮だ。

シンガポールから来た観光客:
桜のピンク色が大好き。シンガポールでは桜は見られないの。

フランスから来た観光客:
なんて素晴らしいの!桜を見るのは早いかもしれないと思ったけど、もう咲いていたのでラッキーだわ。

列島各地では、春を彩る桜の“奇跡の一枚”を求めて、早くも熱狂が始まっている。まだ朝日が昇りきらない23日早朝、三重・松坂市の笠松河津桜ロードの橋の上では、多くの人影があった。

記者:
今は朝の5時半過ぎなんですが、大勢の人がカメラを構えて待っていますね。

“奇跡の一枚”狙い人々熱狂

彼らのお目当ては、赤く染まった朝焼けとピンク色の河津桜のコラボレーションだ。

ここは、水路の水面が鏡のように反射し、幻想的な写真が撮れるSNSで人気の“映えスポット”だ。ある女性は大阪から車で3時間かけてやってきたという。

大阪から来た観光客:
出発が午前2時でした。桜並木のリフレクション(水面に映る景色)を見たくて。あいにくの風で見えず…。

残念ながら、“奇跡の一枚”の撮影はかなわなかったと話した。日が昇りポカポカ陽気になると、眠たい目をこすりながら桜の下でポーズを取る子供の姿が見られた。早起きのせいか、思わず目をつむってしまう可愛らしい写真となったようだ。

撮影していた子供:
きれい。

撮影していた親:
娘が(早朝から)起きていたので、一人で行こうかと思ってたけど連れてきてよかった。

「ハートに見える」映えスポットも

夜になっても桜の名所は賑わいを見せていた。
300本の河津桜が美しくライトアップされるのは、三重・桑名市にある“なばなの里”。人気の撮影スポットがあると聞き、記者が向かった。

記者:
座り込んで撮影をしていますね。

至るところで座り込んで撮影をする人や、中には寝そべりながらカメラを構える人が見られた。実は皆、“奇跡の一枚”を狙っているのだ。

大阪から来た観光客:
ハートになるように撮れるかなと。

愛知から来た観光客:
ハートが見えるらしい。

満開に咲き誇る桜の中に、浮かび上がるハートマークが撮影できるこのスポットは、隠れた桜の名所として人気となっていた。しかし、なかなかハートに見える場所が見つけられず、苦戦する人たちもいた。

ハートを探す人:
待って待って!難しいな…見方によってはハートっぽい?苦しいかな、難しい…。

上野公園で桜の枝を引っぱる外国人観光客

一方、東京・上野公園では、桜の写真を巡って迷惑行為が相次いでいた。

記者:
桜を手に持って撮影しています。花びらがひらひらと落ちていますね。

記者が遭遇したのは、撮影のために桜の枝を引っぱる外国人観光客だ。この迷惑行為をしていたグループに話を聞くと驚きの答えが返ってきた。

フィリピンから来た観光客:
咲いている桜に触れると(枝が)折れたりするけど、桜が散る素敵な瞬間が写真で撮れるわ。

今週は、関東から九州にかけて桜の開花ラッシュとなりそうだ。
(「イット!」3月24日放送より)

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