小岩「珍珍」のトマトと玉子炒め
4皿目は「珍珍のトマト玉子炒め」。
東京・小岩の住宅街にある、熱烈なファンの多い四川家庭料理「珍珍(ゼンゼン)」。四川料理の本場、重慶市出身の店主が家庭の味を食べて欲しいと開店した店だ。

ここで学んだのが、ふわふわの卵と、とろとろのトマトが織りなす「トマトと玉子炒め」。強火で熱した鍋に、溶き卵を流し入れて焼き、湯むきしたトマトを中火で炒め、卵と混ぜ合わせていく。
シンプルながらも、素材の魅力が生きた味わいだ。植野さんはこの1皿を「お母さんの愛情、もしくは台所の愛情」と表現する。
「これは家庭でも再現できます。同じ味ができます。トマトと卵を別々に炒めてうまく合わせることでトマトはトマトの甘みや酸味、食感も感じて、卵はトマトに寄りそうかのようななめらかさと柔らかさ、ふくよかさを持って口の中で旨みが広がる。(番組を)400回以上やっていますが、最も再現性の高い料理の一つ」
他にも印象に残った卵料理の数々
他にも主役の卵が引き立つ料理がある。東京・銀座にある、昔ながらの喫茶店「みやざわ」の名物、具があふれんばかりの「たまごサンド」。

そして、銀座のど真ん中にありながら、お手頃な価格で天ぷらを提供する「てんぷら阿部本店」の絶妙な半熟加減で、卵の濃厚なうまみが際立つ「卵の天ぷら」。

さらに、本格的な中華が手頃に味わえる、東京・初台の中華料理「永楽」ではほどよい塩味と玉子のふわふわの妙が光る「卵チャーハン」。

最後に植野さんは「やっぱり卵は愛情ですね」と振り返った。
日本一ふつうで美味しい植野食堂
毎週月曜〜木曜、18時〜18時30分
BSフジで放送中
Tverで見逃し配信中
https://tver.jp/series/srv0f3st58