個人向け国債は、販売を消費者に限定した商品で、リスクが非常に低いのが特徴。国が債務不履行に陥らない限り、元本割れの心配はなく、年率0.05%の最低金利を保証されます。
個人向け国債は月に1回販売されます。例えば2025年2月募集3月発行の「個人向け国債変動10年」の金利は主なネット銀行の定期預金よりも高めです。

固定金利3年、同5年と、変動金利10年があり、いずれも金利は国債と連動します。購入後1年たてば元本割れすることなく中途解約できます。
3年と5年は固定金利ですが、10年は変動金利で半年ごとに金利が付け替えられます。国債の金利が上がれば個人向け国債変動10年も金利が上がるので、預けっぱなしで金利上昇の恩恵を受けられます。
ただし国債は、半年に一度利息を受け取る「単利」で、定期預金と違い利息を再投資することができない点は理解しておきましょう。
これまで、ほぼお金が増えない預金か、お金が増える可能性はあるもののリスクが高い株式投資や投資信託かの2択でしたが、安全な預金や個人向け国債でもそこそこの利回りを得られ、今後もっと金利が上がれば、預金や個人向け国債の金利も上がります。このような環境を家計に生かさないのはもったいないですね。
預金や個人向け国債の金利を確認して、ぜひ活用してください。
イラスト=さいとうひさし