ここでいう「対人的なリスクのある行動」というのは、
・率直な意見を述べる
・質問をする
・間違いを指摘する
・自分の間違いを認める
・新しいアイデアを提案する
・支援を求める
といったものがあげられます。
心理的安全性が高いチームとは
つまり、「もしかするとまわりのメンバーから嫌われたり、バカにされたり、うとましく思われてしまうのではないか」といったリスクが気になってしまうような行動です。
心理的安全性の高いチームとは、こういう行動を実際にしたとしても、メンバーから疎外されることなく、受け入れてもらえるとみんなが信じられるチームだといえます。

昔からある別の言い方をすると、いわゆる「気兼ねなく、ものを言える風通しの良い職場」です。
そう言ってしまうと、特に目新しいものでもないと思うかもしれません。
実はそのとおりです。学術的にもすでに多くの研究が行われています。
それでもこれだけ注目を集めているというのは、やはり現代の会社でとても重要であること、それにもかかわらずなかなか実現できていないからなのでしょう。
その意味で、心理的安全性への注目には、現代の世相が反映されているとも言えるのかもしれません。
チーム学習を高める心理的安全性
心理的安全性の高いチームでは、チーム学習が適切に行われることが重要な特徴です(※Frazier et al.(2017); Sanner & Bunderson(2015))。
心理的安全性は、チーム学習を高めることを通じて、チームのパフォーマンスやイノベーションを高めます(※Edmondson & Lei(2014))。

さて、チーム学習とは何でしょうか。それは、個人の学習とは少し異なるものです。