エドモンドソンは、看護師や医師などの病院スタッフを対象にアンケート調査を行いました。

この調査では、チームごとのリーダーシップや対人関係のよさなど、いわば優れたチーム度合いを測定し、これとチームごとの医療ミスの頻度との関連性を検証しました。

読者の方は、「優れたチームほど、医療ミスが少ないだろう」と思われるかもしれません。エドモンドソン自身も分析前まではそのように予想していました。

あたなは隠さずにミスを報告できる?(画像:イメージ)
あたなは隠さずにミスを報告できる?(画像:イメージ)

しかし、分析の結果はまったく逆のことを示していました。

優れたチームほど、ミスが多く報告されていました。

優れたチームなのに、ミスが多い?これは一体なぜなのでしょうか?

一見すると変に思うかもしれませんが、実はミスそのものが実際に多いのではありません。

優れたチームでは、ミスが隠されずにきちんと報告されているということを示していました。ミスがきちんとチーム内で共有されており、それを学びの材料として次の失敗を防ぐための学習がチーム全体で行われていたのです。

あなたのチームはミスを話せる?

逆に言うと、問題あるチームは、ミスが起きても放置や隠蔽がなされ、きちんと失敗に向き合いません。そんなチームでは、同じ失敗が再び繰り返されることでしょう。