自宅で起きると困ることのひとつが「トイレの詰まり」だ。用を足したい時に使えなくなり、汚水があふれてしまうこともある。
そんなトラブルの要因を、水まわり住宅総合機器メーカー「TOTO」の広報部・宮副琢さんに聞いた。例えば、つまようじを流すだけでも詰まることがあるという。
トラップや排水管をふさいでしまう
そもそも、トイレはなぜ詰まるのか。
宮副さんによると、要因として多いのは「トラップ(便器内の封水がたまる部分)」や「排水管の途中」を物がふさいでしまうから。

便などの汚物やトイレットペーパーは通常、トイレのタンクに溜められた水などを使って下水に流れていく。しかし、洗浄水量(流すときの水量)が足りなかったりすると、途中で引っかかるなどして詰まることがあるという。
知ってる?「大」「小」の違い
そんな事態を防ぎたいなら、まずは、トイレのレバーやボタンで作動する「大」「小」「eco小」の使い方を間違えていないか、確認してみてほしいそうだ。

トイレの「大」「小」は正式名称を「大洗浄」「小洗浄」といって、TOTOでは1959年から製品に採用している。また「eco小」は2009年から、一部の製品に搭載しているそうだ。
いずれも「限りある水資源の有効活用につながれば」と節水を考えて開発されたため、用途や一度に流せるトイレットペーパーの長さなどが違うという。それぞれの特徴は次の通りだ。

大洗浄:大便や大量のトイレットペーパーを流すときに使用。流せるトイレットペーパーの目安は最大、シングルで約10m、ダブルで約5mまで。
小洗浄:小便時や少量のトイレットペーパーを流すときに使用。流せるトイレットペーパーの目安は最大、シングルで約3m、ダブルで約1.5mまで。
eco小:トイレットペーパーを使っておらず、便器を流したいときに使用。例えば、小便をしたとき、洗剤を使ったトイレ掃除の後などに使ったりする。
勘違いが詰まりの要因に
「大」「小」の使い方を間違えたり、トイレットペーパーの使用量が多かったりすると、洗浄水量が足りず、詰まりが起きる可能性があるというのだ。
書かれている文字のイメージだけで「出た便が小さいから『小』でいいかな」「節約したいから『eco小』にしよう」などと、勘違いしないように注意してほしい。