二階さん全面協力の不思議
この記事の画像(6枚)自民党の二階幹事長が、東京都知事の小池百合子さんが来年の知事選に立候補した場合、「全面的に協力する」と表明した。
これには驚いた。
安倍首相も「早いな」と驚いた様子だったという。
誰でも驚くよ。
小池知事と言えば、二階さんの仲立ちで自民党東京都連に謝罪したものの関係修復はできず。最近でも、東京マラソンの表彰式でポケットに手を突っ込んでいたのを、態度が悪いと叩かれていた。つまり完全にアウエー状態。
二階さんの発言に対しては、東京都連だけでなく、築地市場関係者など、小池さんへの恨みを持つ人たちが、ふざけるな、の大合唱だ。
これに対して二階さんは、「自民党が候補者を立てても勝てますか」と反論している。
でも勝てないだけだったらいいのだ。
小池さん以外の選択肢
自民党が都知事選に立てようとしているのは、鈴木大地スポーツ庁長官、橋本聖子参院議員、丸川珠代参院議員あたりか。
確かに彼らでは小池さんに勝てないかもしれない。
でもそれならまだいいのだ。
問題は自民が例えば鈴木大地を立てる。
鈴木はそこそこ票を取る。
小池は強いがそれでも鈴木に相当食われる。
結果として第三の候補が漁夫の利を得る。
たとえば野党統一候補の蓮舫さんとかそのまんま東(東国原英夫)さんとか。
つまり自民が下手に割れると、知事が第三の人になることがあり得る。
これは自民にとっては最悪のシナリオだ。
そういうことを自民党東京都連の人は心配しないのだろうか。
小池都政が素晴らしいと言う気はない。
ただ小池都政と安倍国政がどうしようもないほど合わないわけではない。
むしろ結構政策は近い。
安倍首相にとって小池さんというのは十分に受け入れ可能な都知事である。
安倍政権にとって蓮舫さんや東さんに知事を渡さないことこそ、来年の都知事選の最大の目的であるならば、二階発言は全く間違ってはいない、ということになる。
谷垣さんという裏ワザ
小池さん嫌いの人には納得できないだろうから、一つだけいい案がある。
自民党が谷垣禎一さんを都知事選に出すことである。
これをすれば谷垣さんは小池さんに勝つ可能性が高いので、すべての問題が解決する。
ただ残念ながら谷垣さんは出ないようだ。