10月14日の開業が迫る長崎スタジアムシティ。総事業費1000億円をかけ、サッカースタジアムにアリーナ、ホテル、ショッピングモール、オフィスビルを備えた複合型の施設だ。日本初ともいわれる設備や演出が目白押しの中で、鳥になった気分を味わえる「ジップライン」を体験してみた。
鳥になれる⁈「ジップライン」
大注目が「ジップライン」。ワイヤーロープにベルトとハーネスを装着してぶら下がり、滑車を使って滑り降りるアウトドアアクティビティだ。
この記事の画像(17枚)山や森など自然の中で楽しむのが通例だが、長崎スタジアムシティは一味違う。ワイヤーロープは「スタジアム」の上空に張られている。
スタート地点はオフィスなどが入る「スタジアムシティ・ノース」の屋上。
スタート台は地上から約60メートルの高さで、1本のロープがゴール地点となる「スタジアムシティ・サウス」の屋上までをつなぐ。
テレビ長崎の磯部アナウンサーが体験。ゴールまでの距離は258m。
専用の台座に乗り約30秒で滑走するのだ。まさに気分は「鳥」だ!!
スタジアムの頭上を滑走するのも、建物から建物へ向かうのも日本初となる。
テレビ長崎 磯部翔アナウンサー:
怖かった…でも鳥になった気分で、目の前には長崎港が広がり、女神大橋を見渡せ、右手には稲佐山。普段見ることができない上空からの長崎の景色は最高!
専用台座は磯部アナが体験した「スーパーマンポーズ」と、座るタイプの2通り。
ジップラインは、スタジアムシティを訪れる人にサッカーの試合以外でもたくさん遊んでもらいたいという想いから実現したアクティビティだ。体重制限があり、40kg以上110kg未満が利用可能。飲酒している人はNGとなる。1人あたりの値段は2500円。10月14日の開業日から、試合が行われていない日に一般の利用が開始予定となっている。
一体感満載のスタジアム
ジップラインの真下に広がるサッカースタジアム「ピーススタジアム」は、一体感を感じながらサッカー観戦を楽しめる。
全方向ピッチまで最短で5m。Jリーグの規定ギリギリだ。
ここはサッカーJ2のV・ファーレン長崎の本拠地となり、10月6日が大分トリニータを迎えての初試合だ。
9月27日、約1000人のサポーターが見守る中、選手たちは初練習を行った。選手たちはランニングやパスといった軽めの練習で芝の感触などを確かめた。
選手たちは、これまでよりサポーターのリアクションをより身近に感じながらプレーすることになる。
スタジアムでの初練習を楽しみにしていたという安部大晴選手は「この環境での練習はなかなかないので貴重な体験」と話し、秋野央樹選手は「ピッチとスタンドの距離が近くサポーターの声やリアクションが近くで聞けて僕らの力になると思った」と意気込みを語った。
サッカースタジアムビューのホテル
長崎スタジアムシティ内のホテル「STADIUM CITY HOTEL NAGASAKI」は、客室から直接サッカースタジアムを見下ろせるのがウリで、日本初。
6つのグレードの客室はバリアフリー対応を含め、あわせて243室。
一部の部屋の床の模様はサッカーボール。
サッカーを身近に感じてもらえるような工夫が施されている。宿泊した人だけが入ることができる温浴施設もあり、地下1500mから湧き出るアルカリ性単純硫黄泉の天然温泉だ。
屋内プールも完備。温泉もプールももちろんスタジアムが一望できるという贅沢な環境だ。
長崎ヴェルカの本拠地「ハピネスアリーナ」
ハピネスアリーナはバスケットボールB1リーグの長崎ヴェルカの本拠地となる。10月4日に開幕戦を控え、チームは練習を公開した。
隣接するクラブハウスでの個人練習で、今季も長崎ヴェルカでプレーする日本代表の馬場雄大選手や、新加入の川真田紘也選手が汗を流した。
新クラブハウスでの練習は2024年8月に始まっている。施設には選手の意見が随所に反映させていて、テーピングやマッサージを受けながら練習を見られるよう部屋の窓を低く広くしている。
長崎ヴェルカの伊藤拓摩代表取締役社長兼GMは「限られたときではあると思うが施設の外からもカーテンが開いて選手のシューティングを見られたり、クラブハウスの様子を見られるようになっているので、皆さんに楽しんでもらえると思う」と話す。長崎ヴェルカの森川正明選手は「ヘッドコーチが変わり、今までと違ったバスケットが見せられると思う。新アリーナが完成し、見る人に楽しんでもらえるようなバスケットを見せたい」と意気込む。
長崎ヴェルカは4日、サンロッカーズ渋谷との開幕戦に臨む。
(テレビ長崎)