暑さによる影響が、食卓に及ぶ可能性が出てきている。

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岩手・花巻市の豊沢ダムでは、例年だと水につかっている場所が、渇水により、10メートルほど下まで、水かさが減ってしまっていた。

11日午前9時時点で雨不足により、ダムの貯水率が20%まで低下。
記録的に雨が少なかった1973年を下回る水準だという。

この渇水の影響を受けている花巻市の農家・斉藤陽一さんは、「今までこんなことはなかった。雨が降ってくれるのを願うしかないと考えている」と話す。

水不足は、日本を代表するブランド米「魚沼産コシヒカリ」にも影響を及ぼしている。

新潟・十日町市では、10日、田んぼの一部にひび割れが発生し、雑草が生えていた。

コメ作り歴50年以上・村山良一さん:
これがその作付けできなかった田んぼですかね。もう水が足らないもんですから。

さらに、雪解け水などを蓄えているため池が、水不足のため、2枚の田んぼで田植えを諦めたという。

コメ作り歴50年以上・村山良一さん:
沢の雪解け水が入るように、ここにため池作ってあるんですけど、雪解けしたときはもう1メートルくらい上に、そこからあふれるくらいに水がたまってたんですけども、この日照りでだんだん水位が下がって…。

コメ作り歴50年以上・村山良一さん:
1週間と晴天が続くと、雨が降らないと沢の水もため池入らない、湧き水もないという形になりまして…。梅雨が少し長引いて降っていてくれるといい。その辺(雨)がやはり定期的に降るということでないと…大変難しい。不安なところがある。

「水が減るスピードが異様に速い…」理由は田んぼの底の“亀裂”?

猛暑が予想される2024年の夏、コメ農家はあることに悩まされていた。

コメ作り歴19年の農家:
代かきっていって、田んぼの水をためる作業があるんですけど、代かきしても水が減るスピードが異様に速くてですね。

その理由は、一体何なのだろうか。

コメ作り歴19年の農家:
去年猛暑で干ばつが起きて、おそらく田んぼの底の方に亀裂が入っているのが原因だと考えています。

例年に比べ、梅雨入りが遅れている日本列島。水不足の解消が待たれる。
(「イット!」6月11日放送より)