静岡県立大学の入学式で9日、川勝平太知事が「職業差別」と受け取られかねない発言を謝罪した。
川勝知事は、10日に退職届を提出する予定。
一方、裏金問題で自民党を離党した世耕弘成参院議員は、近畿大学の入学式で変化への対応の重要性を強調した。

謝罪後にうっすらと笑みを浮かべる

9日午前、静岡県立大学の入学式で、職業差別発言が問題となっている静岡・川勝平太知事があいさつの冒頭で「謝罪」を行った。

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川勝知事は「私の言動が大きく騒がせることになりまして、皆さま方の中に不愉快な思い、あるいは傷ついた人がいれば本意ではございません。どうぞお許しください」と謝罪した。

川勝知事は、こう言い終えると、なぜかうっすら笑みを浮かべた。

川勝知事は1日、「毎日毎日野菜を売ったり、牛の世話をしたり、あるいはものを作ったりとかということと違って、基本的に皆さま方は頭脳、知性の高い方たち」と発言。

「職業差別」ともとれるこの発言が問題となると、その翌日に、川勝知事は辞意を表明。
さらに5日には、自らの発言を撤回した。

川勝知事は5日、「職業差別ととらえられかねないところは、全部削除して撤回いたします」と話した。

発言の理由について、原稿を読まない自分のスタイルにあったと釈明。

川勝知事は「自分の言葉で『ハートトゥハート』で、相手に訴えるというのが筋だと思っていました」とも話してる。

9日の川勝知事のあいさつでは、「(静岡)県立大学は地域の誇る“知の拠点”でございます」と、スタイルを改めたのだろうか、用意した原稿に目を落としたまま、祝辞を述べた。

川勝知事は10日、県議会に退職届を提出する予定だ。

自民党離党の世耕氏 自身の裏金問題には触れず

一方、裏金問題をめぐり、4日に自民党を離党した世耕弘成参院議員は6日、自らが理事長を務める近畿大学の入学式に参列した。

世耕参院議員は新入生に向け、「ある思い」を語っていた。

近畿大学理事長・世耕弘成参院議員は「みなさんが近畿大学で過ごされる4年間、6年間、あるいは2年間は、本当に変化のスピードの速い時代になる。こういった変化に対応していかなければいけない」と伝えた。

壇上で「変化への対応」が大切だと力説。

その後も、世耕参院議員は「社会がどんな変化を、変化の激しい社会における自分の立ち位置を」と発言。
自分自身も自民党を離党するなど変化の真っただ中にある世耕参院議員。
一方で、自らの裏金問題に触れる場面はなかった。
(「イット!」 4月9日放送より)

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