“はしか”の感染例が全国で相次いでいる。13日には東京都で5歳未満の子どもの感染も確認された。空気感染するなど感染力が極めて強い“はしか”への警戒が強まる一方で、SNS上では“はしか”の危険性を軽視し、「自然免疫を獲得するチャンス」などと主張して、感染者の立ち回り先へ訪問するのを推奨するような書き込みまで出ている。

SNSには、「はしかなんて、一回罹っておいたらええだけやん。罹るチャンス!」「はしかは小さいうちに感染しといた方がいいし、ビタミン取って寝てれば風邪なんて治るし、自然免疫以上のものなんてないし。用はテレビで言ってる事は全て逆っつーこと。これから少しずつディスクローズされていく事も増えていくから、今よりも何が本当かを精査する能力が必須になる(※原文ママ)」「私なら中身も分からないお注射を入れるより、罹って免疫付ける方を選びます。」などの書き込みが散見される。

中には、東京都や大阪府などの自治体が感染者の立ち回り先の情報を公開していることを受けて、そこに訪問するのを勧めるような書き込みもあった。

厚労省によると、はしかはウイルスによって引き起こされ、感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、ヒトからヒトへ感染が伝播し、その感染力は非常に強い。免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%発症する。

症状は、「39度以上の高熱」「全身の発疹」「せきや鼻水」などが出てくる上、肺炎や中耳炎を合併しやすく、患者1000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われ、死亡する割合も先進国であっても1000人に1人と言われている(※厚労省HPより)。

空気感染するはしかはマスクだけでは予防できず、政府は、「感染予防として予防接種が最も有効」としている。特効薬はない。

今後感染が拡大すれば不安を感じる事が多くなるかもしれないが、誤情報に惑わされないよう、公的機関の情報を確認する必要がある。

プライムオンライン編集部
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