2月26日から台湾・台北市で行われた世界ジュニアフィギュアスケート選手権。
ジュニア1年目、今季絶好調の上薗恋奈(13)は、初めての世界ジュニアで銅メダルを獲得した。
大躍進のシーズンの最終戦を終えた上薗。
銅メダルを獲得した翌日に改めて話を聞くと、海外での試合を経験したことで学んだことや周囲への感謝の気持ちを持って、これからのシーズンに臨んでいきたいと今シーズンを振り返った。
涙のフリースケーティング
ジュニア1年目ながらジュニアグランプリシリーズに派遣され、その中で勝ち上がっていく。
そして、ジュニアグランプリファイナルに駒を進めると、その舞台でも3位表彰台にのぼった。
さらに年末の全日本選手権ではショートとフリーともにパーフェクトな演技で4位入賞を果たし、全日本新人賞も獲得した。
自身、初出場となった先日の世界ジュニア。
ショートでジャンプにミスが出てしまい、8位スタートと出遅れる。
この記事の画像(7枚)悔しい思いをしたショートから「切り替えて自分に集中してやる、と意識した」というフリーでパーフェクトな演技を披露すると、大逆転で銅メダルを獲得する。
得点が出た瞬間のキスクラで、上薗と樋口美穂子コーチが涙を流す場面も見られた。
「ショートで失敗もあって悔しい部分もあったんですけど、このフリーで観客のみなさまに魅力を伝えられたのかなと思うので、すごく嬉しいです!
先生の“うれし涙”はすごくうれしいです。今シーズン、いい結果を残せたのも先生方のおかげだと思っているので、すごく感謝しかないです」
世界ジュニアは「夢のような時間」
最高のシーズンを最高の形で締めくくった上薗。
戦いを終えた翌日、上薗に今シーズンを振り返ってもらった。
「まだ自分でも3位を獲ったということを考えられていないんですけど、すごく夢のような時間でうれしかったです。
友達や親戚の方々から『おめでとう、すごかったよ』と連絡をもらって、すごくうれしかったです」
ジュニア1年目にしてたどり着いた世界ジュニア銅メダル。
上薗は「今までやってこなかったプログラムの曲や、海外のいろいろな試合に出させていただいて、すごくいい経験にもなりました。
来シーズンにつなげられるように、そしていろいろなプログラムをこなせるようにしていきたい」と今シーズンの経験を来シーズンにも生かしていきたいと話した。
さらに、今シーズンの活躍もあり、注目されるようになったことについてどう思っているのか聞いてみると「取材していただくということも、前まであまりなかったことなので緊張しました。
取材してくださってすごくうれしいですし、記者の方もすごく丁寧に優しく教えてくださるので、すごくやりやすかったです」と笑顔を見せた。
いつかピアノの先生が弾いた曲で
中学生とは思えない大人びた表現力を見せる上薗。
来シーズンはどんなプログラムを見せてくれるのか期待が高まる。
次のシーズンの曲はまだ決まっていないようだが、「プログラムに合わせた表現や自分の魅力を発揮できるように先生と頑張っていきたい」と意気込む。
そんな上薗は、いつかやってみたいプログラムがあることも教えてくれた。
「最近はちょっと行けていませんが、ピアノを習っていて、先生のピアノが大好きなので、先生に弾いていただいたピアノで踊ってみたいです」
そんな素敵なプログラムをスケート人生の中で披露することを描いているという上薗。
最後に今後の夢について聞くと「オリンピック」という言葉も飛び出した。
「もっと今よりも自分の魅力を出せるように、表現やスケーティングを磨いて、オリンピックで金メダルを獲りたいなと思っています。
見ている方々に感動を与えられるような選手になりたいと思っているので。
まだまだオリンピックまでは時間があるので、そこまでにもっと表現力や、感謝を伝えられるように練習していきたい」
上薗の来シーズンのさらなる活躍に期待したい。
世界ジュニアフィギュアスケート選手権2024
3月10日(日)深夜2時50分~3時50分https://www.fujitv.co.jp/sports/skate/worldjr/index.html