台湾・台北市で行われた世界ジュニアフィギュアスケート選手権。
優勝候補として挑んだ中田璃士(15)が、初めての世界ジュニアで銀メダルを獲得した。
![世界ジュニアで銀メダルを獲得した中田璃士](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/7/6/700mw/img_7682cb43ba577e503f9ef39b2df8cac9383243.jpg)
激戦の翌日インタビューに応じた中田は、来季のフリーは『パイレーツ・オブ・カリビアン』をやりたいと話した。
嬉しいけどちょっと悔しい
現在、中学3年生の中田。
今季は日本男子史上5人目となる、ジュニアグランプリファイナル優勝という大きな実績を残す。
しかし、ユース五輪ではショートでのミスが目立ち、表彰台を逃してしまった。
![公式練習後「優勝」を宣言した中田](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/3/1/700mw/img_311c633f54215952741f495a441ef42d1142319.jpg)
ユース五輪のリベンジも誓った、今季最終戦の世界ジュニア。
試合前のインタビューでは堂々と、「絶対に優勝します!」と意気込んだ中田。
本人にとって鬼門のショートは、トリプルアクセルを含む3つのジャンプを着氷。
中でも苦手だという3回転ルッツは、ジュニアのショートで組み込まなくてはならない課題ジャンプだ。
![ショートで3回転ルッツ後、ガッツポーズを見せた中田(2024年世界ジュニア)](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/b/0/700mw/img_b02fb42b3193f1173b5552ff9237e46f565407.jpg)
このジャンプに中田は苦しんでいたが、無事に着氷しガッツポーズが飛び出した。
十分に逆転優勝が狙える、ショート5位についた中田。
![ショートに挑むのが怖かったという中田(2024年世界ジュニア)](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/2/a/700mw/img_2ada151bb3ec98a13df0c03c4de14b00296398.jpg)
「前回のユース五輪でショートが全然ダメで、このショートに挑むのがすごく怖かった。
けど、ユースより全然気楽にいったら結構よかったので、まだまだ直す部分はあるんですけど、よかったと思います。
ユースが終わってすごく悔しい思いをして、“絶対に優勝したい”という場面だったので、フリーはノーミスで絶対に優勝したい」
多くの刺激を受けた世界ジュニア
そのフリーでは、4回転ジャンプにトリプルアクセルを組み込んだ構成で挑んだ。
冒頭の4回転トゥループは惜しくも成功とはならなかった。
![4回転とトリプルアクセルを組み込んだフリー(2024年世界フィギュア)](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/6/d/700mw/img_6d66f7d2e31063fd33b5ef8f47515ed5796403.jpg)
それでも2本目のトリプルアクセルからの連続ジャンプを華麗に決めると、トリプルアクセルの単発ジャンプでは出来栄え点(GOE)+2.51を獲得し、暫定1位につく。
「4回転を失敗したのはすごく悔しくて、でもほかをしっかりまとめられたのでギリギリセーフかな。
初めてですごく緊張したり、みなさんがすごくうまいのでやっぱりなんか緊張したり。
あとはいろんな選手がいいジャンプをするので、たくさん刺激を受けます」
![表彰台が決まりバックステージでガッツポーズ](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/f/c/700mw/img_fc07e5c3665e61291386cac890b810f8313027.jpg)
演技直後のインタビューが終わると、中田の表彰台が確定。
その瞬間、中田はバックステージで喜んだ。
![世界ジュニアで表彰台にのぼった中田](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/a/4/700mw/img_a4fd97e7530898e5c193638caf320523381303.jpg)
男子ジュニアは、最終滑走の韓国のソ・ミンギュがわずかに中田をかわし、優勝した。
![表彰式後、本田真凜と笑顔でハイタッチ](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/f/6/700mw/img_f641c507362c98dee6b8e88b9edac124817447.jpg)
初出場の世界ジュニアで銀メダルを獲得した中田は「少し悔しいんですけど、初出場で2位を取れたことは嬉しいです。来シーズンの世界ジュニアは絶対に優勝します」と来シーズンのリベンジを誓った。
もっと練習して1位になる
銀メダルを獲得した翌日、中田はインタビューに応じてくれた。
![一夜明けてインタビューに応じた中田](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/6/7/700mw/img_677d411cce068e327c9effec6a387cd2491087.jpg)
世界ジュニアを含めた今シーズンを振り返った中田は、多くの刺激をこの大会で受けたようで、来シーズンへのバネにしようとすでに次を見据えていた。
![「来シーズンは1位になりたい」と意気込む中田](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/8/e/700mw/img_8e11ad243d4582eaa83e6590bd84748b284345.jpg)
「狙っていた優勝には届かなかったんですけど、今シーズンはすごく長くて。家族や連盟の方やファンの方に支えられて、今の自分があるなと思いました。
今シーズン長くて、やっと終わって、結構ホッとしています。今から新しい振り付けやプログラムで、4回転2本を入れたりする練習をしないといけないので、ちょっと油断できないかなとも思っています。
この世界ジュニアに出て、みなさんがすごく上手だったのでとても刺激されて。今の自分だと来シーズンになったら1位には立てない。
絶対にもっともっといい練習をして、1位になりたいと思います」
来シーズンは父親も使った曲で
その来シーズンに向けて、今の時点で思い描いていることを聞くと、父でありコーチでもある中田誠人さんが現役時代に使用していた曲を使いたいと明かした。
「来シーズンは振付師を変えるので、新たな挑戦です。いい経験にもなると思うので、この経験を生かして、来シーズンは絶対に1試合も負けないで、“この選手とは戦いたくないな”と思わせたい。
ショートの振付師がミーシャ・ジーさんなので、曲を送ってもらって、その中から選んでいく感じです。フリーは50%ぐらいで、『パイレーツ・オブ・カリビアン』。『パイレーツ・オブ・カリビアン』は父が選手の時に使っていた。
あとは1番盛り上がるところがすごくかっこいいので使ってみたかったので、これが良いって言いました」
![趣味はゲームだと語る中田](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/2/c/700mw/img_2c03d82e6f0a207c67fc17b2a9e868cc291498.jpg)
世界ジュニアが終わり、これからオフシーズンに突入する。
「友人とも会えるので、スケートするときが一番楽しい」と話す中田は、オフシーズンも「スケートとゲーム、両立させて頑張ります」と冗談交じりに話す。
ゲームが好き中田は、空いた時間にゲームをしていることが多く、「ゲームもスケートも同じくらい楽しいので両立させないと」と笑う。
そんな中田は来年から高校生になり、中京大中京高校に進学する。
さらなるパワーアップに期待したい。
世界ジュニアフィギュアスケート選手権2024
3月10日(日)深夜2時50分~3時50分https://www.fujitv.co.jp/sports/skate/worldjr/index.html