大分県臼杵市にある国宝「臼杵石仏」。推し仏を選ぶ「美仏総選挙」に、マッチングサイト「美仏内閣マッチング診断」、巨大な石仏を作っちゃった人まで…どうやら「臼杵の人々は石仏愛に溢れているらしい」ということで臼杵市を調査した。
“石仏推し”の臼杵市民
まずは臼杵の皆さんに聞いた。あなたの臼杵自慢「臼杵といえば〇〇」。
臼杵市民からは「石仏!」「市民は無料で入れるからね」「やっぱり石仏でしょ。国宝だから」「臼杵煎餅のデザインになっている真ん中の石仏が好き」などと…石仏というワードが!
このように皆さん“石仏推し”!
そんな臼杵石仏は、歴史的価値や芸術性の高さから日本を代表する石仏群とも言われ、そこにある61体全てが国宝に指定されている。
この記事の画像(9枚)「美仏総選挙」で「美仏内閣」発足
そんな臼杵人の誇り臼杵石仏をもっと知って欲しいと「とんでもないもの」を作っちゃった人がいるというんです。
石仏愛がすごすぎて、とんでもないものを作ってしまったという方がいるのが「臼杵市観光交流プラザ」。その仕掛け人は、臼杵市観光協会の佐藤千春さん。
そのとんでもないものとは…
「美仏内閣という内閣を発足しました…」(佐藤千春さん)
2021年、臼杵石仏界に衝撃が走りました。それが推し仏を選ぶ「美仏総選挙」。
これは、臼杵石仏の PR を目的に行われたもので国宝に指定された臼杵石仏61体のうち9体が出馬。それぞれが掲げたマニフェストを踏まえ、現地やウェブを通じて広く投票を募った。
その結果、第一次美仏内閣が誕生。
内閣総理大臣は大日如来坐像
「このように公約を掲げた9体の仏様が立候補しました」(佐藤千春さん)
選挙の結果、最多得票で内閣総理大臣となったのは大日如来坐像。
その公約は「小さくても、宇宙を背負ってがんばってます!」という宇宙規模なもの。その投票総数は9057票!
ウェブでの投票も受け付け、現地にいないがどうしても投票したいという“不在者投票”や、知り合い伝いで投票する“代理投票”も行われたとか…
盛り上がりの背景には 地元の皆さんの協力が大きかったという。
選挙看板を作っている看板屋さんにお願いをしたり…キャッチコピーも看板屋さんが考えてくれたり…と臼杵の皆さんがノリノリで協力してくれたそうだ。
「美仏内閣マッチング診断」
協力者の1人、臼杵市教育委員会の神田高士さん。その神田さんの全面協力で新たに完成したのが…
いま流行りの“マッチングサイト”。その名も「美仏内閣マッチング診断」。6つの簡単な質問に答えるだけで、今の自分の心境にぴったりな仏様をマッチングしてくれる。
巨大石仏を作っちゃった人が⁉
さらに、とんでもない石仏愛情報が…
なんと、5年前に巨大石仏を作っちゃった人がいるらしい⁉
しかも、その石仏は国宝臼杵石仏から車で3分のところにある、臼杵湯の里という温泉施設に存在するとの噂…一体誰が、何のために?
臼杵湯の里の女将、江川豊美さんに話を聞いてみると。石仏を作ったのは、江川さんの弟で先代の社長だという。
ということで…敷地内にある巨大石仏がある場所へ。
そこにあったのは、高さ約8メートル。
奈良から仏師を迎え、この山を切り開いて4年かけて完成させたんだとか。
なぜ?こんな巨大石仏を?
臼杵湯の里の女将、江川豊美さんは「社長が病気をして、自分の病が少しでも良くなるようにと…願掛けですね」と話す。
病気平癒の願掛けだったということだ。願掛けとはいえ巨大石仏を作っちゃうあたりが、やっぱり臼杵っぽい⁉
ちなみに、前社長、夢枕に立った仏様から「仏像を作ってほしい」とのお告げがあったとかで巨大石仏の他にも、たくさんの仏像を…その数はなんと70体。しかも、多くの人の幸せを願い無料で開放しているという。
臼杵の人々の石仏愛は無限大だった!
(テレビ大分)