長崎市の冬の一大イベント「長崎ランタンフェスティバル」が2月9日開幕した。コロナ禍を経て4年ぶりの通常開催に加え、開幕直後の週末が3連休ということもあり多くの人で賑わった。

今年は開催期間が2日増の17日間

2月10日午後6時、カウントダウンで約1万5000個のランタンに一斉に明かりが灯った。

長崎ランタンフェスティバル 点灯式
長崎ランタンフェスティバル 点灯式
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メイン会場の長崎市の湊公園では点灯式が行われ、周辺は幻想的な光に包まれた。長崎ランタンフェスティバルは、もともと中国の旧正月(春節)を祝う行事として始まった。湊公園や長崎新地中華街、眼鏡橋など干支(えと)をモチーフにしたメインオブジェや大小様々なランタン装飾が町を彩る。

湊公園(長崎市)のステージでの龍踊(じゃおどり)
湊公園(長崎市)のステージでの龍踊(じゃおどり)

今年は4年ぶりの通常開催のため、湊公園と中央公園ではステージイベントが復活。例年15日間の開催期間を2日多い17日間にして、各会場で龍踊(じゃおどり)や変面ショーなど様々なイベントが行われる。

リアルな中国絵巻を間近に

3連休の2日目、11日には人気イベントの一つ「媽祖行列(まそぎょうれつ)」が行われた。

航海安全の神・媽祖
航海安全の神・媽祖

媽祖行列は、江戸時代に長崎にやってきた中国の船の乗組員たちが航海安全の神=媽祖さまを唐寺に安置する時の様子を再現したものだ。

媽祖の守り神「順風耳」
媽祖の守り神「順風耳」

11日は媽祖さまを船から降ろす「菩薩揚げ(ぼさあげ)」があり、媽祖の守り神「千里眼(せんりがん)」と「順風耳(じゅんぷうじ)」が演舞を披露した。

華やかな中国衣装を身にまとった約120人のボランティアが、ドラや爆竹を鳴らしながら町を練り歩いた。媽祖行列を間近に見た福岡からの観光客は「長崎のお祭りだなと異文化を感じた」とリアルな中国絵巻に魅了されていた。媽祖様を再び船に乗せる「菩薩乗せ(ぼさのせ)」は18日に行われる。

新たな演出も「変面ショー」は必見!

開催4日目となる12日には、長崎孔子廟には中国の伝統芸能「変面ショー」が登場。

瞬時にお面が変わる「変面ショー」
瞬時にお面が変わる「変面ショー」

変面ショーは、踊り手の顔が扇子や衣装で隠れた瞬間に、お面が次々と入れ替わるもので、その仕掛けは国家機密とされている。

変面師・京介さん
変面師・京介さん

今年はより世界観を楽しんでもらおうと新たな演出も加わった。デビュー5年目の変面師・京介さんはもっと自分らしさを出してみたいとの思いもあり、今回演出も手掛けた。京介さんは「演技の中でも強弱をつけたくて最初の方にダークな感じ、クールな感じも少し入れてみた」と話す。

長崎孔子廟
長崎孔子廟

変面ショーを見た人(福岡から)は、「最初が雄大な感じでドキドキした。動物も出てきてライオンがすごく迫力があった。途中からリズミカル、最初はゆるやかな感じで変わった所がよかった」と京介さんによる新たな演出への反応も上々のようだ。京介さんはランフェス期間中の25日まで毎日出演することになっている。詳細は長崎孔子廟のホームページで確認してほしい。

福山雅治さん・仲里依紗さんも故郷へ

開幕後の3連休で連日の賑わいを見せた長崎ランタンフェスティバル。17日にはシンガー・ソングライターの福山雅治さんや女優の仲里依紗さんらが出演する皇帝パレードなども予定されていて、さらに多くの人が訪れそうだ。皇帝パレードは特別版として、国指定史跡「出島」から「出島メッセ」までのコースで、事前に観覧応募に当選した観覧者のみが観覧できる(観覧エリア以外での観覧は不可)

KTNでは「皇帝パレード特別版」を17日、YouTubeでライブ配信する。

(テレビ長崎)

テレビ長崎
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