いよいよ8日からハンガリーで始まる、パリ五輪出場をかけたバスケットボール女子世界最終予選。日本はスペイン、ハンガリー、カナダと対戦し、上位3位までが五輪への切符を手に入れる。日本代表注目の候補選手を紹介。第5回は吉田亜沙美選手(36)。

信条は「Never Stop」ド派手ピンク頭の吉田亜沙美(36)

吉田亜沙美(よしだ あさみ)はポイントガードを本職とする36歳、165cm、東京都出身。

大切にしている言葉「Never Stop」。

直前強化合宿に臨む吉田亜沙美選手(一番左、1月26日、都内)
直前強化合宿に臨む吉田亜沙美選手(一番左、1月26日、都内)
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ド派手なピンク色の頭がひときわ目をひくが、そのことよりも特筆すべきは「Never Stop」を体現する吉田の経歴そのもの。

2度引退、3度目の現役へ 闘い続ける吉田 引退中に恩塚監督と“出会い”

吉田は2006年、東京成徳大高校からWリーグ・JOMOに入団。同チーム一筋で活躍し、2016年にはリオ五輪にキャプテンとして出場しベスト8を経験。そして2019年3月に引退を発表した。

しかし、東京五輪を目前に控えて2度目の現役に復帰。2020年2月には日本代表の一員として世界最終予選にも参戦した。

恩塚亨代表監督(中央)と吉田亜沙美選手(右)(1月26日、都内で行われた直前強化合宿)
恩塚亨代表監督(中央)と吉田亜沙美選手(右)(1月26日、都内で行われた直前強化合宿)

しかし、コロナ禍で大会が延期となり、再び現役を離れ、今度は東京医療保健大学女子バスケットボール部のアシスタントコーチに転身。ここで、当時同大学のヘッドコーチで、現在女子日本代表監督の恩塚亨氏と「後進への指導」の道をともにする。

しかし再び2023 年、Wリーグ・アイシンで3度目の現役に復帰。吉田亜沙美が、再びコートへ。

そして、今年1月、夏のパリ五輪に向け、かつての指導者としての同僚、恩塚代表監督に呼ばれ、「Never Stop」の吉田が、再び五輪日本代表候補として4年ぶりの復帰を果たした。

不屈の元キャプテン「最年長として主将支える」「選手のよさ引き出したい」

不屈の吉田亜沙美。1月に都内で行った直前強化合宿の初日(10日)に、こう抱負を語っていた。

「この年になっても代表でバスケットができることを示したいと思うし、いろんな人に、自分がバスケットをすることで夢とか希望とか、自分もやれるんだということを伝えていきたいと思う。最年長なので、チームの雰囲気作りなども必要になってくると思うので、その手助けを、キキ(林咲希キャプテン)をサポートしながらやっていきたい」(日本バスケット協会公式フェイスブックより)

チームメイトとともに(前列左から2番目が吉田亜沙美選手。1月26日、都内で行われた直前強化合宿)
チームメイトとともに(前列左から2番目が吉田亜沙美選手。1月26日、都内で行われた直前強化合宿)

最年長者として、またかつて恩塚監督とともに大学で指導者をしていた選手ならではの、チーム全体、そして後進やファンに対する目線まで備えた言葉を語っていた。

さらに、代表選手に選ばれた場合、8日からの世界最終予選で久々に日本代表ウェアを着てファンの前に登場することについて、

「すごくワクワクする。日本代表の日の丸のユニフォームを背負ってファンの方にそれを見てもらえる。自分が入ることで選手のよさを引き出せるようなプレーを自分も心がけたいと思うので、それを徹底してやっていきたい」(同フェイスブックより)

後輩たちを支え、引っ張る、そんな年長リーダーとしての“誇り”が言葉にあふれていた。

1月10日に20名が招集された女子日本代表候補選手。いよいよ2月7日に12名の代表選手が決定。8日からはパリ五輪出場をかけた運命の3連戦が始まる。

フジテレビ
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