いよいよ2月8日からハンガリーで始まる、パリ五輪出場をかけたバスケットボール女子世界最終予選。日本はスペイン、ハンガリー、カナダと対戦し、上位3位までが五輪への切符を手に入れる。日本代表注目の候補選手を紹介。第2回は赤穂ひまわり選手(25)。
石川出身の赤穂ひまわり 双子の兄・雷太もバスケ日本代表候補選手
赤穂ひまわり(あかほ ひまわり)(25)184cm 石川県七尾市出身

▼ポジション スモールフォワード
▼昭和学院高校での全国高校総体(インターハイ)準優勝などを経て、2017年からWリーグで活躍。ユース時代から数々の国際試合で優勝・準優勝を経験し、2021年東京五輪で銀メダル。
▼184cmのサイズと機動力、巧みなハンドリング能力を備え、攻防両面での貢献が期待される、日本チームに欠かせないメンバーの一人。
▼好きな言葉 感謝
▼好きな食べ物 焼肉
▼赤穂雷太選手(B1・秋田ノーザンハピネッツ)は双子の兄。2月開催のFIBAアジアカップの日本代表候補選手として直前合宿に招集されている。
世界的にも評価 FIBA「日本の要」「防御力と統率力を兼備」と絶賛
FIBA(国際バスケットボール連盟)は1日、公式サイトで、8日から始まるパリ五輪世界最終予選の注目選手として赤穂ひまわり選手をフィーチャー。

赤穂を「日本に欠かせない最強のディフェンスの要」と紹介した上で、その魅力について「ディフェンス力のみならず、リーダーシップも兼ね備えている。そんな見過ごされてしまいがちな素晴らしい特性を持つプレーヤーたちの中で、そのトップに近いところにいる」と評価した。
その上で、日本が強豪国と対戦することを念頭に、「日本が『死のグループ』で戦う中で最終的に何が起こるにせよ、唯一保証できるのは、世界最終予選での戦いに強固な基盤を提供してくれる赤穂という選手がいる幸運がある、ということだ」と表現。パリ五輪出場決定へ向け、赤穂が日本の世界最終予選通過の“カギ”を握るとの評価を示した。
監督からは「機動力・スピードを生かしたプレーをどんどん出して」と期待
世界最終予選に向けた国内での直前強化合宿で、取材(1月26日)に赤穂ひまわり選手はー
Q世界最終予選でどういうバスケットボールをしたいか?

ー(チーム全体としては)サイズはそこまでないと思うので、スピード感を持ってしっかり、恩塚監督が言っている「走り切るシューター軍団」というように、しっかり皆が脚を動かして、うてるところはしっかりうち切って、シュートを決めて、というバスケットをしていきたい。(自分自身としては)インサイドのポジションの中ではスピードを生かしていけると思うので、しっかり走っているところなどを注目してほしい。
Q恩塚亨代表監督からはどういう役割を担ってほしいと言われている?
ー4番ポジション(パワーフォワード)とかで出た時に、機動力を生かしたプレー、スピードを生かしたプレーはどんどん出してほしいと言われているので、そこはやっていきたい。
東京五輪から“成長” 「体を張って敵を止める」
Q東京五輪を経験。自身が変わった点は?

ー私自身は年もとったし(笑)、いい経験をさせてもらった中、3年間で国際大会の経験も積ませてもらっているので、あの時より落ち着いてできるようになったと思う。若手ではなくなったので、東京五輪では上の先輩たちがやってくれたように、私はその時何も考えずにプレーできていたので、上の先輩たちがやってくれていたみたいなことをできたらいいなと思っている。
Q対戦相手(スペイン、ハンガリー、カナダ)が身体能力や高さでまさる中で、赤穂選手は高さがある方だが、ディフェンス面で自身の役割をどう考えているか?
ー相手の方が大きいが、ゴール付近は高さがある選手に負けてしまうと思うので、そこに持っていかれない前の段階で体を張って止められるようにしていきたい。そこでも機動力を生かしてディフェンスをしていきたい。
出身の被災地・石川に思い「一瞬でも大変なことを忘れられる試合を」
Q赤穂選手の出身・石川県で震災があった。そんな中どんなプレーを被災地の皆さんに見てほしいか?

ー大変な時ではあるので、見てもらえるかどうかもわからないが、見てもらえた人が一瞬でも大変なことを忘れられるぐらい、熱中できるような試合をしたい。
Q世界最終予選に向けての意気込みは?
ーパリ五輪に出場するため、しっかり出場権を勝ち取ってきたい。
2月8日からの世界最終予選に向け、代表候補選手らは現在東欧で最終調整中。7日までに出場選手12名が決まる。