7月に行われた新潟県中学校総合体育大会の体操・女子個人総合で1位となったのが、中学1年生の宮本茉莉さんだ。1年生ながら県王者に輝いた宮本さんの強さの秘訣と今後の目標を取材した。

県中学総体・体操女子個人総合で優勝!強さの秘訣は?

新潟県上越市にある上越体操場ジムリーナ。ここで練習をしているのが、レインボージムナスティックス大潟所属で中学1年生の宮本茉莉さんだ。

宮本茉莉さん
宮本茉莉さん
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「小さい頃から体を動かすことが大好きで、体を思い切り動かせる場所を探して体操教室に通い始めたのがきっかけ」と話す茉莉さん。

保育園に通っていた頃に体操を始めると、練習はほぼ毎日行い、夏休みの今は1日7時間もの練習をこなすという。

茉莉さんは「技を習得するためにはたくさんの時間と努力が必要になるが、新しい技が初めてできたときの喜びと達成感がすごく最高」と笑顔で話す。

そんな茉莉さんは、7月に行われた県中学総体の体操女子個人総合で1年生ながら見事頂点に。

驚きと同時に喜びも大きかったようだが、その一方で「少しミスもあったので、もっと練習してもっと強くなりたいと思った」と真剣な眼差しで話す。

茉莉さんについて、長年指導にあたるレインボージムナスティックス大潟の佐藤美和コーチは「すごく真面目な選手」と評価。

きついトレーニングをしていても力を抜かず、目標がいつも明確にあるので目標に向かって努力し続けるところや妥協をしないところが、彼女の強さの秘訣だという。

得意種目は幅わずか10cmの平均台!“繰り返しの練習”で上達

佐藤コーチも認める茉莉さんのひたむきさと“芯の強さ”。

そんな茉莉さんが特に得意とする種目が、幅わずか10cmの細い台の上で次々と技を繰り出す平均台だ。

茉莉さんにとって平均台は4種目の中で一番好きな種目。平均台の練習時間が一番あっという間に過ぎてしまうと感じるほどだ。

県大会の種目別の順位でも1位だった平均台。10cmの細さの上で飛んだり回転したりする演技に、恐怖心はないのか聞くと「新しい技は最初はすごく怖いが、回数をかけると慣れる」と話す。

さらに重要となるのは、体を支え、バランスをとるための腹筋。

日々のトレーニングと、技を失敗しても諦めない“繰り返しの練習”こそが上達につながるのだという。

ケガを乗り越え成長した茉莉さん 目標は「全国で戦える選手に」

そんな茉莉さんには、体操への向き合い方が変わったある出来事があったそうだ。それは、2年前に行った“肘の手術”である。

肘を手術
肘を手術

「練習できなかった期間は他の人はすごく練習を頑張っているから、自分はそれに追いつけるようにもっと努力したいと思っていた」と入院期間を振り返る茉莉さん。

大好きな体操から一度離れたことで芽生えた気持ちがあったという。

「このケガを乗り越えたら、自分はもっと心も体もどんどん成長していくから、もっと頑張ろうと思った」

挫折を乗り越えて今の強さがあると話す茉莉さんに今後の目標について聞いた。

「もっと強くなって全国で戦える選手になりたい。自分の演技を見て、体操をしてみたいと思う新潟県の子がもっと増えてくれたら良い」

全国の頂点、そしてその先の夢に向かって、大きな飛躍を誓う。

(NST新潟総合テレビ)

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