能登半島地震の発生からあす2月1日で1カ月、今も19人の安否が分かっていない。輪島市や珠洲市の土砂災害の現場では、30日も安否不明者の懸命な捜索活動が続けられた。

「1月1日から時間が止まっている」

輪島市市ノ瀬町(いちのせまち)。地震で大規模な土砂災害が発生し、複数の住宅が巻き込まれる甚大な被害が出た。30日も消防や警察などが270人態勢で、午前9時から重機などを使って懸命な捜索を続けていた。

捜索活動(石川県輪島市 1月30日)
捜索活動(石川県輪島市 1月30日)
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この地区で暮らしていた瓦屋根職人の垣地英次(かきち ひでつぐ)さんも、土砂災害に巻き込まれたとみられている。

毎日、捜索の様子を見守っている垣地さんの兄・弘明さん。苦しい胸の内を明かしてくれた。

弟が行方不明・垣地弘明さん:
「何もできないんですけど、見ることしか。早く、一秒でも早く顔を出してくれということだけですね。1月1日の地震からみんな時間が止まっている感じだと思う」

弟が行方不明・垣地弘明さん
弟が行方不明・垣地弘明さん

近所の人が…「涙が出てくる」

懸命な捜索は珠洲市でも―。

珠洲市仁江町では山の斜面が崩落。9人が命を落とし、現在も2人が行方不明のままとなっている。

30日は警察や自衛隊など約140人体制で重機やスコップを使って土砂をかき出し、行方不明者の捜索を行った。

捜索活動(石川県珠洲市 1月30日)
捜索活動(石川県珠洲市 1月30日)

近所に住んでいた人は―。

仁江町区長・中谷久雄さん:
「まだ見つかってないから、本当に。なんと言っても、しゃべると涙が出てくる。帰るところがないというのは本当に何というか、帰るところがなくなるんだよ、みんなそうだけど」

仁江町区長・中谷久雄さん
仁江町区長・中谷久雄さん

地震が起きてから、まもなく1カ月。

安否が分からない人は輪島市で15人、珠洲市で4人となっている。

捜索続く(石川県輪島市 1月30日)
捜索続く(石川県輪島市 1月30日)

(石川テレビ)

石川テレビ
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