富士フイルムはデジカメなどディスプレイ材料の国内最大規模の生産拠点である熊本・菊陽町の工場で新たに半導体材料の生産を開始した。
半導体関連企業の進出が相次ぐ熊本で重要な拠点となりそうだ。

富士フイルムの国内初「CMPスラリー」拠点

熊本・菊陽町の富士フイルムマテリアルマニファクチャリング・九州エリアは2005年からディスプレイ用フィルムを生産している。

菊陽町の工場
菊陽町の工場
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富士フイルムは20億円を投資して半導体製造材料「CMPスラリー」の生産設備を新設し、1月25日から生産を開始した。

新たな生産設備に20億円投資
新たな生産設備に20億円投資

「CMPスラリー」とは、半導体の表面を研磨する製造プロセスには欠かせない液体だ。富士フイルムではすでに海外3拠点で生産していて、熊本が国内初の生産拠点となる。

後藤社長も「ますます成長見込む」

25日の始動式では富士フイルムホールディングスの後藤禎一代表取締役社長CEOが「高性能かつ高品質な半導体材料を供給し、日本の半導体製造のサプライチェーンの強化に寄与したい」と挨拶。そして蒲島熊本県知事が「熊本県の経済を強力に後押しするものとなる」と期待を寄せ、テープカットをして始動を祝った。

成長に期待する後藤禎一CEO
成長に期待する後藤禎一CEO

富士フイルムホールディングス・後藤禎一代表取締役CEO:
集積化がすすむと我々材料メーカー、製造装置メーカーが、近くでコミュニケーションとりながら製品を供給することが非常に重要なポイント。ますます、これ(半導体業界)は成長すると思っている

半導体材料「CMPスラリー」は1月中にも初出荷される。

(テレビ熊本)

テレビ熊本
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