福岡に住む外国人にとってのオアシスともいえるスーパー「友誼商店」では、外国語が飛び交い、種類豊富な海外の商品が並んでいる。さらに本格的なアジア料理も提供され、海外旅行気分も楽しむことができる。
帰国できない人に「ふるさとの味」を
福岡市中央区にある「友誼商店」に入ると、早速海外のスパイスの香りが漂う。中国を始め、ベトナムやタイなど、アジア各地の食材が1,000種類以上揃っているのだ。
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「友誼商店 福岡店」オーナーのライ・ユージューさん:
台湾のスイカの種。すごく人気です。
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台湾では、スイカの種はお菓子やおつまみとして親しまれている。外側の黒い皮を剥がして中身(胚乳)を食べる。
続いて「友誼商店」のライ・ユージューさんが紹介してくれたのは、冷凍コーナーだ。
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「友誼商店 福岡店」オーナーのライ・ユージューさん:
日本のスーパーでもギョーザとか販売しているんですけど、ここはギョーザの本場の本場です!
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10種類以上取りそろえている冷凍ギョーザの中で「珍しい」と紹介してくれたのは、餡(あん)に豚肉とパクチーを合わせた水ギョーザだ。
試食するとパクチーの香りが口に広がり、分厚いためモチモチ感がすごく感じられた。
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もともと輸入業を営んでいたライ・ユージューさんは、コロナ禍でなかなか帰国できない外国人に「ふるさとの味」を提供したいと3年前に店をオープンした。現在も外国人客が7割を占めているという。
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実際、福岡に住んでいる外国人の数は、コロナ禍の2021年こそ落ち込んだが、この10年で約1.7倍に増えている。
外国人客が求める日本では珍しい商品
外国人客は一体どんな商品を買っているのか?4年前にベトナムからやって来た留学生は、実家で食べていた春巻きを作りたいと来店していた。
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ベトナムからの留学生:
買ったのはライスペーパーですね。日本のスーパーではなかなかないですね。懐かしい。
日本に住んで半年という香港からの留学生は、調味料や鍋のもとを買いに来ることが多いという。
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香港からの留学生:
これ「マラタン」。鍋料理で1つ使ってミルクを入れて、食べたい物を入れる。ここには香港に売っている調味料がある。日本のスーパーには少ないから。
一方、同じく香港から来ているという留学生が購入したのは「酸辣粉」。
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香港からの留学生:
私は麺を買いました。こちら(酸辣粉)は酸っぱい麺ですけど、中国ですごく有名です。香港ではよく食べていたけど、日本に来たらあまり食べていない。懐かしい味です。
月に2回は訪れるというインドネシアの女性が手にしていた商品は「唐辛子」だ。
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インドネシアからの留学生:
「赤唐辛子」に「緑唐辛子」。インドネシア料理は毎日作ります。赤唐辛子と緑唐辛子は、日本の店ではあまり売ってない。
アジア料理が味わえるフードコートも
福岡に住んでいる外国人にとって大きな支えになっている「友誼商店」には、様々なアジアの料理が楽しめるフードコートもある。
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中でも人気なのは、アルミ製の弁当箱に入った「台湾の駅弁」だ。蓋を開けると煮卵や厚揚げなどがあり、2段目にはご飯の上に台湾名物の唐揚げ「ジーパイ」が乗っている。
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さらにもう一つ人気のメニューが、10種類以上のスパイスを使った秘伝の真っ赤なスープに、1日煮込んだモツをトッピングした「もつ春雨」だ。
見た目は結構辛そうだが、食べてみるとスープのうまみの方が強く、モツをかむと香辛料が染み込んでいて辛みがでてくる。
外国人に愛されるスーパー「友誼商店」には、異国情緒あふれる空間が広がっていた。
(テレビ西日本)