愛くるしい鬼の絵で知られる熊本・美里町出身の画家・瀧下和之さん。2023年春、アトリエを東京から美里町に移した。その瀧下さんのアトリエに11月27日、ある人が訪ねてきた。

「千代の国」佐ノ山親方がアトリエに

昔話「桃太郎」に出てくる鬼などを描き、全国で人気の画家・瀧下和之さんはこれまで東京を拠点に活動してきたが、2023年春に出身地・美里町に戻り、新しいアトリエで創作している。

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瀧下さんのアトリエを訪れてきたのは、大相撲の元幕内力士「千代の国」の佐ノ山親方だ。九州場所千秋楽を終え、駆け付けた。

なぜ、佐ノ山親方が?
2人の接点となるものが瀧下さんのアトリエに飾ってあった。

瀧下和之さん:
このアトリエを作る時に“じゃお祝いに”と先代の女将さん、千代の富士の奥さんが下さった

歴代の横綱の手形が押してある貴重な額縁、第五十八代横綱・千代の富士の手形や千代の富士をモチーフにしたフィギュアもある。

現役時代に背中押した化粧廻し

元千代の富士の九重親方と瀧下さんは2015年に知り合い、交流を深めていて、九重部屋の稽古場にも瀧下さんの作品が飾られていたという。

千代の国はその頃からその絵が気になっていたという。

元千代の国・佐ノ山親方:
かわいいと思って何だろう、誰の作品だろうと思っていた。稽古場にもあったし。掃除しながらも

その後、瀧下さんが鬼の絵の化粧廻しを千代の国に贈ることになった。金棒を持った赤鬼に千代の国の直筆の署名が刺しゅうされたものだ。

元千代の国・佐ノ山親方:
(ほかの力士は)へーみたいな感じで。もっと見ろ見たいな感じで見せていた

2022年の大相撲9月場所で披露された。

元千代の国・佐ノ山親方:
一番最後の化粧廻し。両ひざとか辞める前はボロボロでこの化粧廻しを着けたい。今、こういう状況であっても何とか着けて土俵に上がりたいという気持ちで自分の活力、パワーになった。本当に最後の最後の後押しになった。

2023年7月に引退し、新たな道を歩み始めた佐ノ山親方。瀧下さんとはお互い刺激となっているようだ。

瀧下さんは2024年6月8日の佐ノ山親方の断髪式でも、何かコラボレーションできないかと考えている。

瀧下和之さん:
人柄を知るとすごくいい指導者になりそうだなと随分前から感じていたので、その期待を裏切らないようにというと偉そうだが、いい指導者になってほしい

元千代の国・佐ノ山親方:
先生の人柄も大好きなので、先生のような優しい心を持った指導者になれるように頑張っていきます

(テレビ熊本)

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