給料の未払問題が発覚した人材派遣会社「マックスアルファ」。

11月10日、全国の派遣スタッフにレターパックで解雇通知が届けられた。突然の知らせに、派遣スタッフやその家族からは怒りの声が上がっている。

解雇に「納得いかない」 負債額は2社で25億円超

「東京地方裁判所に対して破産手続き開始申し立てを行いました。これに伴い(中略)本日付で貴殿を含めた当社の従業員の皆様全員を解雇いたします」

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夫が派遣スタッフの妻(埼玉):
レターパックで届いた時に内容はある程度、想像つきましたけど。衝撃は受けました。あまりにも不誠実だと思います。

帝国データバンクによると、派遣スタッフへの給与未払いが問題となっていた人材派遣会社「マックスアルファ」と親会社の「プラスアルファ」の2社が10日、東京地裁に自己破産を申し立て破産手続開始の決定を受けた。

負債額はマックスアルファが約13億5355万円、プラスアルファが約12億3898万円で、2社あわせて約25億9253万円に上るとしている。

20代の派遣スタッフ(神奈川):
納得はいかないですね。まさか解雇通知がレターパックだとは思いもしなかったですね。

20代の派遣スタッフ(尼崎):
すごく悔しい気持ちと、残念な気持ちがすごくあります。

怒りの矛先は、問題発覚以降、派遣スタッフに何の説明もしていないという渡辺真人社長に向けられている。

8月に経営状況悪化 元社員ら語る“破産の経緯”

夫が派遣スタッフの妻(埼玉):
主人も私も思ってるんですけど、社長は一体どうなってるんだ?というのが大きいんです。社長が今まで顔も出さずというか、いわば“雲隠れ”みたいな感じにこちらは捉えているので。何も社長が声明を出さないっていうのが、疑問でしょうがないんですよね。

渡辺真人社長について「何も声明を出さないのが疑問」と話す
渡辺真人社長について「何も声明を出さないのが疑問」と話す

元社員によると、8月の段階で経営状況の悪化が伝わり、一部の社員に対しては社長から説明があったという。

渦中の渡辺真人社長(HPより)
渦中の渡辺真人社長(HPより)

自らも給料未払いがある元社員:
一応本人からの説明としては、資金繰りの調整に向けて各所に動いていると。お給料が払えないっていうのではなくて、まずうちは社会保険料滞納で差し押さえを食らっていたので、8月末ですね。

複数の元社員らへ取材により、破産に至る経緯も明らかになった。

コロナ禍でグループ会社が経営する飲食店などの業績が悪化。損失を補填していたマックスアルファなども、次第に社会保険料などが支払えなくなっていき、共倒れに追い込まれたというのだ。

経緯はどうあれ、巻き込まれた派遣スタッフの家族は怒りが収まらない。

夫が派遣スタッフの妻(埼玉):
こちらも生活のために借金もしましたし、この書面2枚で言い渡されて、もう本当に腹立たしいという言葉以上のものがあるんであれば、表したいくらい腹立たしいです。
(「イット!」11月13日放送より)

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