16日に都道府県の基準地価が発表され、全国平均の基準地価の上昇率は、商業地・住宅地ともに1991年のバブル期以来最大となった。そんな大幅な地価上昇傾向を牽引する場所や地域とは…。
上昇率1位の北海道・富良野市北の峰町27.1%アップ
16日、都道府県の基準地価が発表された。

2025年7月1日現在、基準地価が最も高いのは、東京・中央区の「明治屋銀座ビル」。
実に20年連続となる全国1位で、その価格は1平方メートルあたり4690万円だった。

そして、全国平均の基準地価の上昇率は、商業地(+2.8%)・住宅地(+1.0%)ともに、1991年のバブル期以来最大となっているのだ。

住宅地の上昇率1位は、北海道・富良野市北の峰町の27.1%。

この富良野市を含め、住宅地の上昇率トップ10のうちの5カ所が北海道だ。
細川たかしさん出身地・真狩村も
住宅地の上昇率4位と6位は、歌手の細川たかしさんの出身地としても知られる北海道・真狩村。

ニセコのリゾートや「蝦夷富士」と呼ばれる羊蹄山がすぐそばにあり、別荘やコンドミニアムの需要が高いという。

こうした地区の地価上昇について、専門家に話を聞いた。

株式会社東京カンテイ市場調査部・高橋雅之さん:
(Q.外資による購入の影響は?)広がりを(今後も)見せると思うが、限定的な動きになるかなとみている。
例えば温泉やスキーリゾートが併設されている、(それらを)持ってるか持ってないかの線引きがはっきりしてくるのかな。
住宅地の全国上昇率5位の街は茨城・つくば市に
一方、このトップ10に首都圏からは、茨城・つくば市と千葉・流山市の2カ所が含まれていた。

「イット!」取材班が、住宅地の全国上昇率5位の街、茨城・つくば市「みどりの東」地区を訪ねた。

快速電車を使えば秋葉原駅から約45分で最寄り駅に到着するが、目指す住宅地は2.5km先。

「みどりの駅」から、徒歩だと約40分かかる場所にある。

上空から見ると、どこか田園調布をほうふつとさせる放射状の形をした「みどりの東」地区。
その住民に話を聞くことができた。

つくば市「みどりの東」地区の住民:
(Q.この街に住むきっかけや理由は?)特にあんまりなくて…。“静か”だからですね。
虫の声が響く中、在住歴5年だと話す夫婦は「東京と比べるとかなり安いと思いますよ」「ここ2~3年ですね、(住宅が)増えたのは。うちが建てたときは、ここ一面畑で…」と話す。

また、街の魅力について、「静かでちょっと車動かしたらお店があるところ」と語り、車があればスーパーや飲食店など日常生活に便利な店にアクセスしやすい点だという。

また、「みどりの東」地区があるつくば市は、2024年4月から現在まで“待機児童ゼロ”を達成するなど、子育てがしやすい点も魅力と語る。
別の住民も「住みやすい。温度も安定している。(子供と)三輪車で散歩したりする」と話した。
この先、はたしてどう変貌していくのか注目を集めそうだ。
(「イット!」9月16日放送より)