熊本市北区にある製薬会社・KMバイオロジクスが開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、7月11日に永里敏秋社長は「小児用の変異株に対応したワクチンの最終治験に向け協議を行っている」と明らかにした。

変異株対応の小児用ワクチン最終治験へ

7月11日、東京で開かれた明治グループの医薬品部門の説明会で、KMバイオロジクスの永里敏秋社長は、開発中の新型コロナの不活化ワクチンについて、変異株に対応した12歳以下の小児用で最終治験に向けて関係機関と協議を行っていると明らかにした。

KMバイオロジクス・永里敏秋社長(左)
KMバイオロジクス・永里敏秋社長(左)
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KMバイオロジクス・永里敏秋社長:
(変異株)XBB系統の1.5を用いた不活化ワクチン、株も入手しているし製造の準備もできている。これを用いた小児での治験を開始したい

mRNAではない“不活化”ワクチンとは

不活化ワクチンは感染力をなくしたウイルスを使って造る従来の製造方法で、安全性と有効性が期待されている。

これまでの治験様子(熊本・菊陽町 よしもと小児科)
これまでの治験様子(熊本・菊陽町 よしもと小児科)

KMバイオロジクスではこれまで従来株を使ったワクチンの最終治験を実施。しかし、国が変異株でのワクチンを造ることが妥当と判断したことから、オミクロン株対応の小児用ワクチン開発を進めるという。

2024年秋に供給開始したい考え

永里社長は、2023年度内には最終治験を始め、2024年秋までに供給を開始したい考えだ。

KMバイオロジクス・永里敏秋社長:
当局からは「毎年打つことを考えて来年の秋に打つのに間に合わせてほしい」と強く言われている。それを含めて当局とどのような治験をするか(協議中)

また、永里社長は季節性インフルエンザとの混合ワクチンの開発にも意欲を示した。

(テレビ熊本)

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