アフリカを歴訪中の岸田首相は30日、最初の訪問国エジプトで首脳会談に臨んだ。
この記事の画像(13枚)岸田首相は日本時間30日未明にエジプト・カイロに到着し、午後5時頃からシシ大統領との会談を行っている。
伝統的な親日国であるエジプトを歴訪のスタートに選んだ岸田首相だが、ロシアや中国とも関係を保つアフリカの大国に対し、国際秩序の維持への協力を得られるかがポイントになりそうだ。
日本は長年にわたり、ピラミッドなどの考古学研究のための専門家の派遣や、出土品の修復作業への協力など、「知識」と「技術」の支援を行っている。
また、エジプトは「学校での掃除」や「高等専門学校制度」といった日本式の学校教育を国の方針に取り入れるなど、日本への信頼が厚い。
一方で、エジプトは、ロシアと小麦輸入や観光産業を通じて、経済的に深い関係にあるほか、「物流の要衝」スエズ運河周辺のインフラ開発で、中国からの協力を得ている。
「バランス外交」に長けた国といえるエジプトに対し、岸田首相は、日本の技術力を生かした地下鉄整備や食糧支援などを表明し、G7(主要7カ国)主導の「法の秩序に基づく国際秩序の維持」の取り組みについて、理解を得たい考え。
会談に先立ち、政府関係者は「細かいニーズに応える日本式の支援が強みだ」と話している。
(フジテレビ政治部・亀岡晃伸)
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