アフリカ4カ国を歴訪中の岸田首相は、日本時間の2日、3カ国目の訪問先となるケニアに向けて出発した。
「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた東アフリカの最重要国で、3日の首脳会談では対中国を念頭とした協力を得られるかがカギ。
岸田首相は、日本時間の2日午後6時頃、ガーナの首都アクラを、政府専用機で出発した。
歴訪3カ国のケニアで3日、ルト大統領との首脳会談に臨む。
インド洋に面し、東アフリカの“玄関口”といえるケニアについて、外交筋は「日本と中国の思惑がぶつかる重要な国だ」として、首脳間の直接交流の意義を強調している。
ケニアについて日本は、流通網の中心地「ハブ」としての機能を重視し、これまで港の整備など、対アフリカ最大規模の開発協力を行ってきた。
さらに、安倍元首相が、現在に繋がる「自由で開かれたインド太平洋構想」を最初に提唱した地でもある。
一方、中国も広域経済圏構想「一帯一路」の一環として投資を進めていて、「両国のせめぎ合い」(政府関係者)が生じている状況。
地政学的に極めて重要な国との首脳間外交を通じて、岸田首相は、日本の優位性をアピールし、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた道筋を確かなものにしたい狙いがあるとみられる。
(フジテレビ政治部・亀岡晃伸)
【画像は、歴訪二カ国目のガーナ到着時の岸田首相】