4月25日、山形・鶴岡市のバイオベンチャー企業が開発した特殊な繊維を使った服の発表会が行われた。繊維はタイの自社工場で本格生産がスタートしていて、開発した企業はさらなる「量産化」に向け意気込みを見せている。

15の共同開発商品が秋に発売予定

会場にずらりと並べられた、セーターやパーカーなどの服の数々。

新素材で作られたセーターなど
新素材で作られたセーターなど
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これらには、鶴岡市にあるバイオベンチャー企業「スパイバー」が開発した「ブリュード・プロテイン繊維」と呼ばれる人工タンパク質素材が使われている。

この秋からはスポーツアパレルメーカー「ゴールドウイン」と共同開発した15アイテムの販売が新たに始まる予定だ。

お披露目されたジャケット
お披露目されたジャケット

25日は2種類のジャケットが県内で初めてお披露目された。

合成繊維に比べ環境負荷が小さい

「ブリュード・プロテイン繊維」は、植物由来のバイオマスを主な原料として、微生物の発酵を活用して作られた新しい素材。

石油を原料とした「合成繊維」などと比べ、環境負荷が小さく再資源化しやすいのが特徴で、2022年にはタイの工場の稼働が始まり、数百トン規模への量産が本格化している。

スパイバー・関山和秀代表執行役:
最終的には数百万トンから千万トン単位の生産を目指していきたいと思っている

新製品の販売は2023年9月から、オンラインや都内のポップアップストアで始まる予定だが、素材の供給量はまだ少なく、価格は通常素材の製品に比べ2倍から3倍ほどになるという。

(さくらんぼテレビ)

さくらんぼテレビ
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