岸田首相に向け爆発物を投げ、演説を妨害した威力業務妨害で現行犯逮捕された、木村隆二容疑者(24)。

選挙の応援演説のさなかに、再び起きてしまった要人への襲撃。

「めざまし8」は、現場となった和歌山市の雑賀崎漁港周辺を徹底取材。事件前の木村容疑者の足取りを追いました。
防犯カメラに犯行前の木村容疑者 目撃者語る“不可解な行動”
岸田首相が襲撃された4月15日午前11時27分。

その約11分前。雑賀崎漁港から約150mの場所にある防犯カメラが、木村容疑者の様子を捉えていました。

右手には黒い傘を持ち、グレーのリュックを背負い坂道を下る木村容疑者。

別の防犯カメラを見ると、岸田首相を乗せたとみられる車列が通り過ぎた直後、木村容疑者が現れ、車列が向かった方向に歩いて行く様子が。


さらに、約60m先にある漁港組合の防犯カメラにも木村容疑者の姿がありました。

先ほど背負っていたリュックを前にまわし、何かを取り出しているような姿が確認できます。

演説会場に向かう途中の木村容疑者らしき人物を見かけたという人に話を聞くと、不可解な行動をとっていたことがわかりました。

現場に居合わせた男性:
(会場について)車から降りたときに、遠いところから漁港の方を見つめて、1人で歩いている人がいて。「あの人、ちょっと怪しくない?」とか言っていたんです。それがほんまに容疑者だったみたいで。

Q. 遠くの方から何を見ていたんですか?
現場に居合わせた男性:
会場を、みんなが集まるところ。海を挟んで、反対側の車を置く所から。ちょっと間に海があって。その海から挟んで、船着き場から、(会場の)反対から、見てたみたいな感じなんですね。

木村容疑者は演説会場に向かう前、対岸の船着き場から1人で何かを見つめていたといいます。

木村容疑者らしき人物を見た人:
僕らが車を降りて、歩き出した後ろから、ついてきてたみたいなんですよ。ずっと。その後の行動がわからないんですけど。

事前に警備の状況などを下見していたのでしょうか?犯罪心理に詳しい藤井靖教授は、事件前の木村容疑者の行動を以下のように推察します。

明星大学心理学部 藤井靖教授:
今回、これだけの大胆な犯行ですから。爆発物の用意も含めて用意周到にやってきたと思うんですよね。そういう意味ではやはり、実際現場に行ってみて、全体がどういう構造になっていて、自分が立つべき場所はどこかとか。どこからの距離だったら狙えるのかとか。そのあたりをある種、用意周到に想定しながら準備していた可能性があると思います。

(「めざまし8」4月17日放送)