アメリカ・フロリダ州の海岸に例年より早く海藻が打ち上げられ、夏に向けて大量の海藻が漂着することが懸念されている。
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フロリダ州の海岸線に海藻が打ち上げられている。
この記事の画像(5枚)これらはホンダワラ類の海藻で、大西洋を起点に大量発生し、カリブ海、メキシコ湾へ約8000㎞に広がり、重さは1000万トン以上規模だという。
フロリダ・アトランティック大学のブライアン・ラポイント研究教授は「海藻はカリブ海に向かって西に移動しており、数カ月後にメキシコ湾や南フロリダにさらに多くの海藻が漂着するでしょう」と語った。
大量のホンダワラ類の海藻が海岸に漂着するかどうかは、潮の流れや風向き次第だ。岸に打ち上げられた海藻は放置されると腐敗し、腐った卵のような異臭の硫化水素を発する。皮膚や目、喉に刺激を与え、喘息をもつ人に呼吸を困難をもたらすという。観光業に打撃を与えるほか、地域の生態系にも影響する可能性がある。
フロリダ・ガルフコースト大学のバリー・ローゼン教授は「アメリカに漂着するかどうか50%の確率です。メキシコのユカタン半島に流れる可能性もあります」と話した。
海藻の大量発生は、2011年ごろから確認されるようになり、今回は過去最大規模と見られている。気温が上がるにつれ、さらに海藻の量が増加する可能性もある。人気観光地のフロリダ州のキーウエストやメキシコのカンクンには、すでに海藻が到着し始めている。
原因は明らかになっていないが、専門家は、大西洋東部の水温が上昇していることに加え、ブラジルのアマゾン川から流出する農業用水が増え、海水中の栄養分が増えたことで大量発生が起きているとみている。
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