2月1日から始まった、プロ野球・福岡ソフトバンクホークスの宮崎キャンプ。第2球場ではB組が1軍を目指して連日汗を流している。2023年はどんな1年になるのか、ホークス2軍監督に話を聞いた。
鳥越元コーチが小久保2軍監督を直撃
ホークス2軍を率いる小久保裕紀2軍監督。現役時代は、ホークスの主砲としてチームをけん引してきた。聞き手は、プロ入りから30年目、初めてユニフォームを脱ぎ、解説者の道に入った鳥越裕介さん。
鳥越裕介さん：
福岡の皆さん、ご無沙汰しております。鳥越裕介です
ホークスの現役時代、華麗な守備でファンを魅了した鳥越さん。引退後はホークスのコーチ、2軍監督などを務め、その後、千葉ロッテマリーンズでも指導者として活躍した。
この日は、久しぶりにホークスのキャンプ地、宮崎・生目の杜を訪れた。ホークスの小久保裕紀2軍監督とは昭和46年、亥年生まれの同い年で旧知の仲だ。
鳥越裕介さん：
初仕事デス！
小久保裕紀2軍監督：
インタビュアー？あー、いいね～ナイスチョイスだね
ホークス、マリーンズで2軍監督を経験した鳥越裕介さんと、2軍監督2年目の小久保監督。熱く語る選手育成論とは…。
鳥越裕介さん：
監督、よろしくお願いします
小久保裕紀2軍監督：
よろしくお願いします
鳥越裕介さん：
2軍監督になられて今年2年目。何か違うところはありますか
小久保裕紀2軍監督：
やっぱり（このキャンプは）去年の秋（キャンプ）のここでやった練習の続きじゃないですか。この秋から冬にかけて（選手は）どういう自主トレやって、ここに入って来ているのかなというのか、多分（自分が）同じポジションじゃなかったら多分感じられないし、見られなかった部分なので。「あっ、ちゃんとトレーニングしてきたな」というのを感じたのは、頼もしく思った
鳥越裕介さん：
きちんと選手がそれに応えて、ヨーイドンから入ってきてもらったっていうのは、かなり指導者として嬉しいですね
4軍新設…小久保2軍監督の役割とは
鳥越裕介さん：
やっぱり、これだけ戦力が多い中、なかなかそこで勝っていくというのは（難しい）。人がケガしてる時に割って入っていかなきゃいけないし
小久保裕紀2軍監督：
他球団との違うところは、3軍、4軍制を敷いているということなので、僕の今年の仕事は2軍と3軍のラインを濃くしようと思っているんですね。3軍、4軍の選手たちから見れば、1軍の試合支配下にという目標という、多分描きにくいと思うので、2軍のウエスタンリーグの公式戦に出てNPBの選手と対戦したいというのが、多分ひとつの目標に置いてもおかしくない
鳥越裕介さん：
そこは難しいですね。僕は（2軍監督時代）もう上げるだけだった。下は、もうリハビリしかいなかった
小久保裕紀2軍監督：
なるほど、なるほど
鳥越裕介さん：
そこはやっぱり、一番、3軍4軍の選手のモチベーションを考えなきゃいけない
小久保裕紀2軍監督：
逆に聞きたいんですけど、ロッテの2軍監督、その前のホークスの2軍監督時代に、コーチにどのぐらいまで権限を与えてたんですか？
鳥越裕介さん：
コーチが（使いたいと）言った選手に関しては、全てと言っていいぐらい使いました
小久保裕紀2軍監督：
なるほどね
鳥越裕介さん：
もちろん、自分の監督としての思いは、コーチに常に伝えておきながら、その中で言ってくるってことは、よっぽどだと思う。よっぽどの思いは聞くようにしてました
小久保裕紀2軍監督：
やはり、一番近い担当コーチが一番近いところで、その選手のことを把握しているので、その人の意見はやっぱり尊重しようというのはやっているので、そこは間違いじゃなかったなと思いますね
小久保2軍監督の推しメンは？
鳥越裕介さん：
今年、期待してる選手をという1人2人、聞きたいですね
小久保裕紀2軍監督：
ほかのやつらの発奮の意味を込めて、やっぱり田上奏大（20歳、2020年ドラフト5位指名）には、1軍の舞台で投げてほしいなったと思うし、実際、今年、千賀（投手）が抜けたので、本気で狙っている目つきはしているので、そこに実力が伴ってこないといけないですよ。でも、そこは目指してやってほしいなと思うし
鳥越裕介さん：
野手は？
小久保裕紀2軍監督：
野手は正直、いまちょっと、今年は厳しいかもしれないんですけれども、仲田慶介（23歳、2021年育成ドラフト14位指名）っていう、2021年の最後の最後に指名された選手がいるんですけど、これはもう、いま内野は全部守れるようにして、元々が外野手なんで、だから牧原大成2世を目指させて、何とかそこにこぎつけたいなっていう選手です。その辺は注目してもらえたら。あとは、今年2軍もよく見られるでしょう？いつも通り気づいたことは、いつも通りの毒舌で僕に言ってくれたら、そこは改善していこうと思います
小久保裕紀2軍監督：
選手を育てるなんておこがましくて、やっぱり環境をしっかり整えることが首脳陣の仕事で、整えた環境の中身の時間をどれだけ濃くするかで、選手は勝手に育つ。2022年の首脳陣には、選手を1軍に上げられない方（首脳陣）にも責任があるという視点は持ってください、それじゃないとわれわれも成長しませんという話はね、しました。思い切り鳥越さんのパクリですけれども、鳥越さんのパクリというのは田之上コーチ、井出コーチはすぐに気づいたと思います。その話をしました
鳥越裕介さん：
いやいや、そんなこと言いましたかね。失礼いたしました
小久保2軍監督にとっても勝負の2023年。まもなく“球春”到来だ。
（テレビ西日本）
