福岡ソフトバンクホークスの和田毅投手による企画「旦過市場復興支援チャリティー」が1月14日にスタートした。選手らから野球用具などを提供してもらい、それらをチャリティーにして集まった義援金を寄付する。

きっかけは“ぶらり旅”での訪問 

和田毅投手は、2003年にホークス入団後、新人王、最多勝やシーズンMVPなどのタイトルを獲得し、メジャーリーグでもプレー。日本球界に復帰した2016年に最多勝、勝率第1位の2冠に輝き、42歳(※2月21日生まれ)で迎える2023年のシーズンもチームに欠かせない戦力として第一線を走り続ける。いうまでもなくプロ野球を代表する投手の1人だ。

2018年にテレビ西日本の報道番組「CUBE」の企画でスタートしたのが、「和田投手と行くぶらり旅」シリーズだ。和田投手の故郷、島根・出雲を皮切りに2019年の宮崎、2021年の北九州・小倉(※2020年はコロナ禍のため中止)と続いた。

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2021年12月の小倉ロケで和田投手が初めて訪れたのが、「北九州の台所」と呼ばれる旦過市場だった。名物のぬか炊きに舌鼓を打つなど、人情に触れた和田投手は、昭和の香りを色濃く残すこの市場にすっかり心を奪われた様子だった。

しかし旦過市場は、2022年4月、そして8月と短期間で2度の大火に見舞われる。和田投手が次の旅先を思案していた番組スタッフに候補地として自ら提案したのが、沖縄への旅だった。

「旦過市場」と同じく大火に見舞われた「首里城」

なぜ沖縄なのか…。沖縄県民に愛され、心のよりどころともなっている首里城は、2019年秋の大火で正殿など広範囲を焼失した。

和田投手は、「旦過市場の皆さんの思いを理解してもらえるのは沖縄の方々ではないか」と考え、チャリティーによる復興支援を思いついたという。

沖縄ロケは、2022年12月に行われた。中日ドラゴンズから移籍して1年目のシーズンを終えた沖縄県出身の又吉克樹投手もサプライズで出演。

和田投手と同学年の元投手・新垣渚さんの兄が営む飲食店にも足を運んだ。

知らない場所をぶらりと歩き、たすきをつなぐように次の地へ。和田投手の言葉から始まった「ぶらり旅」シリーズは、思いがけない形で進化している。
首里城も旦過市場も、復興にはまだまだ時間がかかる。和田投手は「多くの方に協力してもらえたらうれしい」と話している。

チャリティー企画は、プロ野球選手や球団による慈善活動のサポートなどに取り組むNPO法人「ベースボール・レジェンド・ファウンデーション」の運営協力により実施中だ。

期間は、和田投手の42歳の誕生日、2月21日までの予定となっている。
詳細は、公益的な活動を行う非営利団体による寄付活動のプラットホーム「シンカブル」のサイトへ。

(テレビ西日本)

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