2月10日から開幕する四大陸フィギュアスケート選手権。

男子は島田高志郎、佐藤駿、三浦佳生、女子は渡辺倫果、吉田陽菜、千葉百音、ペアは三浦璃来・木原龍一組、アイスダンスは村元哉中・高橋大輔組、小松原美里・小松原尊組が出場する。

男子代表の一人、高校2年生の三浦佳生は四大陸選手権で、2022年末の全日本選手権で味わった悔しさを晴らしたいと語る。

仲間に励まされて挑んだフリーで挽回

2022年12月の全日本選手権で、三浦はショートがまさかの13位だった。

回転速度が速く飛距離のある4回転ジャンプが最大の武器で、“ランボルギーニ”の異名を持つ三浦。

シニア1年目となる今季は、GPシリーズ2戦ともに2位表彰台に。GPファイナルに進出し、5位と健闘した。

全日本選手権(2022年)フリーで巻き返し総合6位に
全日本選手権(2022年)フリーで巻き返し総合6位に
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しかし全日本ではジャンプが崩れ、ショートで13位。それでもフリーで2位と巻き返して総合6位に。四大陸選手権と世界ジュニア選手権への切符をつかんだ。

「ショートで落ちるところまで落ちて、この2日間苦しかったり、いろいろあったんですけど、その中でもたくさんの方が励ましてくれたり、仲間、(佐藤)駿や(鍵山)優真とかが一緒にいて、励ましてくれたりして立て直すことができた」

切磋琢磨してきたライバルであり、同年代で仲の良い3人。佐藤や鍵山からは「適当な感じで『大丈夫だよ』」と言われたと明かす。

全日本の合間に訪れた大阪城で、鍵山が「ホゲータ」というポケモンのぬいぐるみを買ってくれたという。三浦は鍵山から「これ持っていれば大丈夫だから」と言われたようだ。

おみくじに書かれた“勝ち運”

2023年の初陣は全日本高等学校スケート競技選手権大会(インターハイ)。

インターハイで優勝した三浦
インターハイで優勝した三浦

このインターハイではジュニアの構成になるため苦戦したと話すが、見事優勝。

三浦は「全日本は悔しい思いをしたので、2023年はしっかり改めてシーズン後半戦、しっかり結果を残せるように、全力で、フルパワーで全部の試合で頑張る」と意気込む。

また「今年の初詣のおみくじで“勝ち運”みたいなところがあって、そこに『感情に出すな、抑えろ』みたいなことが書いてあったので、静かなる闘志を燃やす1年にしていきたい」と語った。

そして迎える四大陸選手権。三浦にとっては2年連続の出場となる。

前を向いて悔しさをぶつける

去年の四大陸は、2021年の全日本でジュニアながら4位に入り、代表の座をつかんだ。

しかし、フリーの前日に肉離れをしてしまう。

フリー前日に肉離れをした三浦は痛みを堪えて出場(四大陸選手権、2022年)
フリー前日に肉離れをした三浦は痛みを堪えて出場(四大陸選手権、2022年)

それでも「肉離れはすごく痛いんですけど『これ以上悪化することはない』と言われたので、その言葉でちょっと軽くなった」と、気迫の演技で3位表彰台と意地を見せた。

四大陸選手権(2022年)の表彰台
四大陸選手権(2022年)の表彰台

今年の舞台はアメリカ・コロラド。標高の高い場所で行われるため、三浦は「プログラムの中で緩急をつけて、疲れを軽減しながらジャンプも組み込んでいく練習に取り組んでいきたい」と話した。

三浦にとってショートがカギを握る四大陸。

そして世界ジュニアの代表にも選ばれている三浦は「(全日本で)ショートであそこまで落ちて、フリーで戻すことができたので、自信を失わず、『自分はこんなものじゃない!』と言い聞かせて前を向いて、悔しさをぶつけられるように」と語った。

「去年よりいい順位を目指す。ショート・フリー両方そろえて、全日本の悔しさを晴らしたい」と闘志を燃やした。

四大陸、そして3月の世界ジュニアとの二冠を手にできるか、期待したい。

四大陸フィギュアスケート選手権2023
フジテレビ(※関東地区ほか)にて3夜連続放送

■男女ショート
2月10日(金)深夜1時35分~3時35分
■ペアショート&リズムダンス&女子フリー
2月11日(土)深夜1時45分~3時45分
■ペアフリー&男子フリー
2月12日(日)深夜0時30分~2時30分
https://www.fujitv.co.jp/sports/skate/four-continents/index.html

フィギュアスケート取材班
フィギュアスケート取材班