“動かない鳥”として知られるハシビロコウの、意外な姿がTwitterで話題になっている。

松江市にある「花と鳥のテーマパーク・松江フォーゲルパーク」の公式Twitterアカウント(@matsuevogelpark)が投稿した動画に登場するのは、オスのハシビロコウ「フドウ」くんだ。

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以前、大きなくちばしを打ち鳴らして“銃声のような爆音”を響かせる動画が話題となったが、今回は水飲み場から水を飲もうとしている。

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ザブザブと豪快に水飲み場に顔を突っ込んだが、口に入れた水をごくりと飲みこんだ…と思った次の瞬間!

おもむろに顔を下に向けると、くちばしから大量の水がこぼれ落ちたのだ。

ザバーッ
ザバーッ

その後も、小刻みに顔を上げて水を飲んでは、再び下を向いて水をこぼしていく。

飲めている量の方が少ないのではないだろうか、と思ってしまう盛大な“こぼしっぷり”は「豪快に水を飲み、盛大にこぼすハシビロコウです」とのコメントそのままの光景で、思わず笑ってしまう。

何度も水をこぼすフドウくん
何度も水をこぼすフドウくん

この動画には「思ってたよりたくさん、長い時間こぼしてる…」「ティーポットかw」「ししおどしかな?」とコメントが続々寄せられ、2万件を超える「いいね」がついた(1月20日現在)。

また、“動かない鳥”のイメージの強さからか「水を飲む時もジワ~ッと何時間もかけてターゲットにばれないよう気を付けて動くのかと思ってました」というコメントもあったが、この動きはフドウくん特有のものなのだろうか?それとも、ハシビロコウは実はみんな「飲んでいるよりもこぼす方が多い」飲み方しかできないのだろうか。

どことなくおちゃめな水の飲み方について、松江フォーゲルパークの担当者にお話を聞いてみた。

「たくさんすくって、たくさんこぼす」のがスタイル

――フドウくんはどんな子?

名前の由来は「動かない(不動)」から。 当園に来た時の年齢が不明なため、年齢は不明です。展示を開始したのは2019年7月、性格はのんびり、おっとりしています。 

――この飲み方はフドウくん独特のもの?他の鳥もするの?

ペリカンなどくちばしの大きな鳥は「たくさんすくって、たくさんこぼす」という飲み方をしま す。他園のハシビロコウや、ペリカンなども似たような飲み方なので、程度の差はあるかと思いますが、おおよそこのような飲み方なのではないかと思います。


――では、この飲み方の理由はどんなものがあると思う?

とりあえずくちばしでたくさんすくっておいて、必要な分以外は出してしまうからだと思います。ちょっとずつ何回もすくうより効率的?くちばしをゆすぐ行動も兼ねているかもしれません。

別の日のフドウくん。やっぱり口から水が出ちゃう
別の日のフドウくん。やっぱり口から水が出ちゃう

――フドウくんはいつもこんなに激しい飲み方なの?

動画の時はちょっと激しめでしたが、いつもの飲み方です。大体、食後に水を飲みます。


――「動かない鳥」のイメージのハシビロコウ、他にもあまり知られていない・意外な一面はある?

コミュニケーションのひとつとして、くちばしを打ち鳴らして大きな音を出す「クラッタリング」やお辞儀などを行います。羽繕いや運動のため、踊るように羽ばたいたり、体を振るわせたりもします。

動かない時間も多いですが、しばらく見ていると色々な動きを見せてくれます。そして「水飲み」のように、ひとつひとつの動きが個性的で面白いので、一日見ていても飽きません。

羽を広げるフドウくん
羽を広げるフドウくん

――動画を見た人からの反響について…

「元気が出た!」とか「面白い!」といったコメントをいただけて何より嬉しいです。また、皆さんから「ちゃんと飲めている?」といったお気遣いをいただきありがとうございます。ちゃんと飲めていると思います! 

くちばしを打ち鳴らす「クラッタリング」をするフドウくん
くちばしを打ち鳴らす「クラッタリング」をするフドウくん

思い切り水をこぼすフドウくんの水の飲み方は、実は「くちばしの大きい鳥」に共通する仕草だそう。

また、「くちばしをゆすぐのも兼ねているかもしれない」ということで、豪快に水をこぼすユーモラスな姿も、きれい好きでまめな一面を垣間見たように思えてくる。

爆音の「クラッタリング」に続き、今回は“動かない鳥”“静かな鳥”というイメージからはちょっと離れた姿を見せてくれた。次はどんな意外な姿を見せてくれるのかにも期待しつつ、フドウくん含め、くちばしの大きな鳥たちの「豪快に飲み、盛大にこぼす」スタイルの水飲みを観察しに行ってみるのもいいかもしれない。