東京から、人口400人ほどの福井の集落に移り住んだポメラニアンがいる。都会が忘れられないのか、毎日、大規模インフラの建設工事を眺めている。地域で愛される“都会育ち”のワンちゃんを取材した。

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少しさびしい出来事も…地方の人たちと絆深める

ひなたぼっこをしながら、家の前で道行く車を眺めているのは、福井・大野市に住む嶋田さんのお宅のポメラニアン。夏至に生まれたため、名前は「なつ」。地域の人たちからは、「なっちゃん」と呼ばれている。

「なっちゃん」がこの場所に来る前は、嶋田さんの長男と大都会東京で暮らしていた。ただ嶋田さんは、「留守番の時間が長いのがかわいそう」と感じるようになり、4年前に和泉地区の実家に連れ帰った。

和泉地区は、岐阜県と隣接し、人口は400人あまり。面積の90パーセント以上が森林という地域だ。現在、建設が進められている高規格幹線道路「中部縦貫自動車道」を眺めながら、毎日散歩している。東京の複雑な交通網を思い出しているかのような表情だ。

「なっちゃん」には最近、少しさびしい出来事があった。
建設工事のため県外から訪れていた男性が、1年以上かわいがってくれていたのだが、10月末に仕事が終わり、帰ってしまったのだ。さびしい思いをさせてはならない…という訳ではないが、毎日近所の人たちが遊びにやってくる。

地方の温かい人たちと深い絆に囲まれ、第二の生活に溶け込んでいる「なっちゃん」であった。

(福井テレビ)