隣に位置し、長年のライバルとして因縁がささやかれてきた新潟県三条市と燕市。11月14日に行われた料理対決により、その決着がついた。料理人達の熱い思いがぶつかりあった勝負の行方は?

これまでは1勝1敗 

新幹線の駅は「燕三条」。高速道路のインターチェンジは「三条燕」。

「燕三条駅(上)」と「三条燕IC(下)」
「燕三条駅(上)」と「三条燕IC(下)」
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その名前の順番からも分かるように、地理的な要因などで長年のライバルとして因縁がささやかれてきた三条市と燕市。その因縁をめぐり、料理対決が繰り広げられようとしていた。

〈燕チーム〉日本料理ちゃんこ越葉 樋口徹さん:
表現力ですね。圧倒的表現力。“かかってこいや”という気持ち

〈燕チーム〉日本料理ちゃんこ越葉 樋口徹さん
〈燕チーム〉日本料理ちゃんこ越葉 樋口徹さん

〈三条チーム〉寿司割烹 西乃井 十二祐一さん:
燕チームにセンスはあまりないと思うので、センスで負けないように、完全勝利したい

〈三条チーム〉寿司割烹 西乃井 十二祐一さん
〈三条チーム〉寿司割烹 西乃井 十二祐一さん

〈燕チーム〉杭州飯店 徐直幸さん:
料理で評価されるので、やっぱり相手より上の評価に行きたい

〈燕チーム〉杭州飯店 徐直幸さん
〈燕チーム〉杭州飯店 徐直幸さん

〈三条チーム〉ビストロ クレオ 西孝之さん:
バターとか乳脂肪的なものは、あまり和食とか中華とかで使う機会がないと思うので、そういったところを表現できれば

〈三条チーム〉ビストロ クレオ 西孝之さん
〈三条チーム〉ビストロ クレオ 西孝之さん

集まったのは、敵意むき出しの和・洋・中4人の料理人。三条チームと燕チーム2チームに分かれ、それぞれが腕をふるう。

ここまでの対戦成績は1勝1敗。この日の勝負でいよいよ決着がつくことに。しかし、対決を行うのには、他の理由もあった。

燕三条鉄人晩餐会を企画 結城靖博さん:
新型コロナ禍、料亭が集まって大変な状況を一緒に乗り越えていく。料理対決をやったら、お客さんに楽しんでいただけるんじゃないかと思って企画した

新型コロナウイルスで影響を受けた飲食業界を盛り上げようと始まったこの企画。使われる食材も特別だ。

〈燕チーム〉杭州飯店 徐直幸さん:
バブルの頃は、新潟でもオマールエビを使ったエビチリもバンバン出ていたが、今は東京でもオマールエビを使う宴会はない

料理に使用するのは、オマールエビやアワビ・ウニなど贅を尽くしたものばかり。

高級食材を使用!
高級食材を使用!

〈三条チーム〉ビストロ クレオ 西孝之さん:
お店でこれをやったら潰れる。きょうはスペシャルバージョン

ふだん店では味わえない料理が楽しめるのも、この対決の醍醐味だ。

そして、審査を行う客が会場に入り始め、料理の盛り付けに入ると厨房の中は戦場に。慌ただしく料理の準備が進む中、気になるのが、敵・味方関係なく手伝っている料理人の姿。

〈燕チーム〉杭州飯店 徐直幸さん:
中華は手間かかるので手伝ってもらわないと。確執とかそういうのは、あおり

三条市と燕市の因縁はあくまで建前。イベントを盛り上げるために協力しあう。

そして、出来上がった4品の料理。三条チームは和食と洋食の組み合わせで繊細さをアピール。燕チームは味と見た目両方でインパクトを与えるものになった。

三条チームの料理
三条チームの料理
燕チームの料理
燕チームの料理

燕市民:
町の活性化につながると思うので、ぜひ来年も開いてほしい

三条市民:
全部おいしかった

(Q.三条市居住だとひいきするのでは?)
三条市民:

それは味で決めようと思っている

勝負の行方は…
勝負の行方は…

勝つのは三条チームか、それとも燕チームか。投票の結果、軍配が上がったのは三条チーム。しかし、勝負に挑んだ料理人達にとって、勝ち負けよりも大切なものがあったようだ。

勝利した三条チーム
勝利した三条チーム

〈三条チーム〉寿司割烹 西乃井 十二祐一さん:
新型コロナ禍で飲食店は特にあおりを受けた業界だと思っている。来ているお客さんに喜んで帰っていただけるよう心がけた

〈燕チーム〉日本料理ちゃんこ越葉 樋口徹さん:
出てくれたメンバーのお店で客がゼロみたいなことが続いていた。大勢、来ていただいたことを非常に感謝している

料理人達の熱い思いで実現したこの料理対決。互いを高め合う三条市と燕市の戦いは今後もしばらく続きそうだ。

(NST新潟総合テレビ)

NST新潟総合テレビ
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