赤ちゃんの遺体がホテルの配管室に…逮捕された20代男女　孤立深め、所持金は数百円【愛知発】

名古屋市中区のホテルの配管室で9月、生まれたばかりの赤ちゃんの遺体が見つかった事件で、20代の男女が逮捕された。
2人は「お金がなく、どうしていいかわからなかった」と供述しているが、悲しい事件はなぜ起きたのか、そして相談する方法などについて取材した。

二人とも家出で孤立していた…匿名で相談できる窓口も

9月8日午前、名古屋の繁華街「錦三」のホテルで、生まれたばかりの赤ちゃんの遺体が見つかった。ホテルの施設内で点検作業をしていた男性従業員が発見し、警察によると腐敗が進んでいたという。

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警察は14日、赤ちゃんの母親である飯田果名美容疑者(20)と交際相手の石橋結斗容疑者(21)を、遺体を遺棄した疑いで逮捕した。2人は調べに対し、「子供が生まれた時にお金がなく、どうしたらいいか分からなかった」と容疑を認めている。

逮捕された2人について、これまでにわかっていることをまとめた。
2人は職場の元同僚で交際関係にあり、その後トラブルで会社を辞めたが、2人は家族ともうまくいっておらず、共に2月上旬に家出した。2人が孤立していた状況がうかがえる。

遺体が発見されたホテルには5月下旬から7月下旬まで宿泊していて、この頃に出産したとみられている。2人は無職で、短期のアルバイトで生活をしていて、逮捕時の所持金は数百円だったという。宿泊代の支払いやその後の足取りなど、詳しくは現在捜査が進められている。

こうした悲しい事件を防ぐことはできないのか、名古屋市子ども青少年局「母子保健係」に聞いた。
2021年度には、妊婦の人などから187件の相談があった。「単身世帯の増加」や「コロナの影響」で、親や友人など周りの人とコミュニケーションがとりづらく、また予期しない妊娠であったことも多く、抱え込んでしまうケースも多いという。