新型コロナの後遺症を専門に診療するコロナ・アフターケア外来が、岡山大学病院に開設されて1年半がたった。変異株の置き換わりに伴い、後遺症にも変化があるようだ。

けん怠感や頭痛が増加

岡山大学病院・大塚文男副病院長:
最初の従来株(の後遺症)の人は、6割ぐらいが完治している。デルタ株の人は、かなりの人が診療を継続している。オミクロン株はまだ始まったばかりで、完治した人は非常に少ない

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岡山大学病院にある外来では、1年半で約370人の患者の診療を行った。

岡大病院によると、従来株のアルファや第5波で猛威を振るったデルタ株、現在のオミクロン株への置き換わりで、その後遺症も変化してきたという。

岡山大学病院・大塚文男副病院長:
オミクロン株の後遺症も(今年)2月3月くらいから増えてきて、今非常に増えている。嗅覚・味覚障害という特徴的な後遺症がデルタ株の時にはメインだったが、ぐっと減ってきた

岡山大学病院・大塚文男副病院長:
その代わり増えてきたのが、けん怠感。疲れやすい、仕事に集中できない、体を起こせないという疲れ。それに加えて頭痛、頭が重たいといった症状。それがあると眠れない、寝てもすぐ夜中に目が覚めてしまう、睡眠障害といった症状が目立つようになった

こうした症状は子供たちにも多く、日中の活動に集中できないケースも増えている。

基礎疾患の悪化の影響などもあるため、他の診療科と連携しながら治療を進めるが、完治には時間がかかるという。

開設から1年半も「特効薬ないのが現状」

岡山大学病院・大塚文男副病院長:
1年半診ているが、これだという特効薬がないのが現状。本当に後遺症からきている場合と、もともと持っていた疾患が新たに見つかることもある。ちょっと普通ではない。若者の場合は親御さんが見て、いつもと違うという時は、診療に積極的に行くのがいい

まずは、新型コロナウイルスに感染しないこと。
後遺症の軽減にもつながるワクチン接種や、基本的な感染予防対策が大切。

(岡山放送)

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