安倍元首相の銃撃事件で旧統一教会と政治のつながりへの関心が高まる中、初めて開かれる臨時国会。渦中の議員が続々と登院し、発言に注目が集まった。

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”統一教会”との関係「信徒ではない」「関係なかった」

参議院本会議に姿を見せたのは、旧統一教会の賛同会員であることを認めた自民党の井上義之議員だ。

記者から「信徒なのではないか」と指摘されると、「報道でそういう映像とかそういうものがあったので、私の方から信徒ではありませんという話をさせていただきました。寄付、それからお金のやりとりは一切ないです」と答えた。

そして、2015年、「統一協会」から現在の団体名に変更された当時の担当大臣である文部科学大臣だった下村博文議員。

下村博文元文科相:
それを受理しろとか、どうだとかというようなことを担当者に申し上げたことはなかったという意味で、関係なかったということを申し上げています。

下村元文科相は、改めて名称変更への関与を否定した。

注目の新人議員にも旧統一協会との関わりについて質問が飛んだ。

自民党の生稲晃子議員を直撃するとー

記者:
旧統一教会とのお付き合いは?

自民党・生稲晃子議員:
ないです。はい。

吉川議員”パパ活”疑惑について説明せず

そして、”パパ活”疑惑が報じられ、自民党を離党した吉川赳議員も姿を見せた。

約2カ月ぶりに国会に姿を現した吉川議員。議場に入ると、同僚議員やあいさつに来た議員らに頭を下げ、手振りを交えて騒動を謝罪する素振りもあった。

しかし、本会議終了後、直撃するとー

記者:
18歳の女子学生との飲酒疑惑についてコメントを一言お願いできますでしょうか?

吉川赳議員:
係争中の案件になります。今後の裁判との関連も含めてごめんなさい。コメントは差し控えます。

記者:
この説明をしないとですね、国民の理解をいつまでも得られないと思いますけれども、ご自身としてはどのように考えてらっしゃいますか?

吉川赳議員:
……

係争中の案件と繰り返し、事実関係の説明を避けた吉川議員。
立憲民主党は、8月3日、6月に続き2度目の辞職勧告決議案を提出した。

新人議員たちも初登院もガーシー議員は姿見せず

7月の参院選を受け、召集された臨時国会で初当選した新人議員たちが続々と初登院した。

水道橋博士議員
水道橋博士議員

日本維新の会・松野明美議員:
オリンピックでメダルをいただくような気持ちがしますよ。

こうした中、今の国会を欠席すると表明しているのがNHK党のガーシー議員だ。

ガーシー氏は現在、UAE=アラブ首長国連邦に滞在中。

国会は、2日、理事会で海外渡航届を許可しないことを全会一致で決めた。このまま欠席し続けた場合、最も重い「除名処分」となる恐れもある。

ガーシー氏は、3日SNSを更新。

NHK党・ガーシー議員 ツイッター:
「オレの議員としての存続を決められるのは、票を入れてくれた支持者だけや」「パパ活不倫してる奴らに言われる筋合いはない」(原文ママ)
と理事会の決定に対して強い不快感を示した。

海外滞在で国会欠席 処分も前例なし

加藤綾子キャスター:
国民から選ばれているということの重みをどう捉えるかというところだと思うんですけれども、日本にいないと議員活動が務まらないという声もある一方で、リモートでもよいのではないか、そういった声もあるんですよね。
処分も前例がないとすると、これは判断が難しいと思うんですが、住田さんどう思いますか。

住田裕子弁護士:
でも、そもそも日本の国会議員でしょ。
国籍そして住所地、拠点は日本にあるべきで、日本にいて、いろんな国民から多様な意見を聞いて知って、そしてそれを政策に持っていくというのは、国会議員の務めじゃないですか。

ましてやリモートというのはどうしても肌感覚不十分ですよね。生の現場を見て、目撃して、それをやっていただかなきゃいけないと思いますし。

ですから、今回、国会の秩序を乱したというような形で、除名処分に至るまではハードルが高いと思いますけれども、でも本当に支持者、有権者、これでいいと思っているのか、再度声を上げていただきたいなと思います。

(「イット!」8月3日放送より)