山口市の南西部に位置する小郡地区で、サルが人を襲う被害が相次いでいます。

山口市や警察などによると、7月8日から7月24日までに38人がケガ、25日午前3時頃にも男性が襲われ、計39人が被害に。山口市は麻酔銃を使った捕獲作戦に乗り出すということですが、被害がなぜ続くのか、「めざまし8」は現地を取材しました。

網戸から中をうかがう不気味なサル 開けるようなしぐさも

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勝手口の網戸部分から室内の様子をうかがう1匹のサル。「めざまし8」が入手した映像には、網戸から室内をのぞき、様子をうかがうサルの様子が映っていました。室内にサルが侵入することはなく、被害はありませんでしたが、この時の状況について住民は…。

撮影した住民:
音がするので振り返ったら、大きなサルが網戸を開けるようなしぐさをしていた。(網戸が)開かないので、中をうかがっているという感じで。すごくビックリしました。子ザルと聞いていたのに、見たら大きかったので…。外に出るのも恐怖なんですよね、サルがいるって。早く被害が収まってくれればいいなと思います。

赤ちゃんも被害に…室内に侵入し足をつかんで引きずる

サルの被害は大人だけにとどまらず、0歳児の赤ちゃんにまで。ケガの様子を撮影した写真には、右足の太ももと、ふくらはぎの部分に無数のひっかき傷が残されていました。

被害にあった0歳児の女の子の母親は…。

被害にあった0歳児の母親:
子供の泣き声が急にしたので、何してるの?って振り返ったら、床で遊んでいた子供の足をサルが掴んで引きずっていて、そのまま外に連れていこうとしてるような感じで…。一瞬何が起こっているか意味が分からなくて、最初は犬かと思ったんですよ。でも、それにしてはなんだか茶色いし大きいし、なんだこれと思ったら、顔をこっちに向けたサルがいて。えっ!ていう感じで、本当にパニックでしたね。掃除機を持っていたので、そのままサルを掃除機で叩いたような感じで、一応撃退はしたんですけれども…。

母親によると、サルは網戸を開けて入ってきたとみられ、追い払うと逃げていったということです。

相次いで8人が被害 両手を10カ所以上かまれた女性も

24日午後6時前、アパート4階の部屋の窓からサルが侵入し、部屋に住む50代の女性の両手にかみつきました。女性は10カ所以上サルにかまれ、ケガをしました。

同日午後2時過ぎには、同じ地区のアパート3階で網戸を開けて入ってきたサルに、10代の女性が右足をかまれるという被害も。その後、サルが外に出たため網戸を閉めましたが、今度は網戸を突き破って再び部屋に入り、40代女性の左足にかみついたといいます。

近隣住民:
家に夜中に入ってきて、悪さをすると聞いています。ちょっと恐ろしいですね。歩く時に棒でも持って歩きたい。

警察によると、23日夕方から24日朝にかけ、小郡新町周辺で8人がサルに襲われたということです。

ドライブレコーダーに映る黒い影…

取材を続けていると、タクシーの運転手からサルの目撃情報が寄せられました。

取材班が目撃情報のあった公園に行ってみましたが、サルの姿は確認できませんでした。車に搭載されているドライブレコーダーの映像を見せてもらうと、画面左端の道路を素早く移動するサルのような動物の姿が映っていました。

住民の生活を脅かす“凶暴サル”。行政などは今後、麻酔銃を使って捕獲する方針を固めました。

(めざまし8 7月25日放送)